「課題解決の原動力は人の好奇心」120年目のコクヨが「好奇心屋」を目指す理由

公開日:2025年12月01日

    コクヨは2025年10月、120周年を迎えた。それを機に、初のコーポレートメッセージ「好奇心を人生に」を設定。自社を「好奇心屋」と銘打ち、新たな価値を打ち出している。

    「好奇心」を企業価値の中心に

    10月2日、都内で開催されたリブランディング発表会で、コクヨの黒田英邦社長はこう宣言した。「私たちは、“好奇心屋”になります。好奇心を企業の提供価値として中心に据え、社会に貢献していきます」。同時に、企業ロゴやCI、コーポレートサイトの刷新も発表。企業の価値転換を明確に打ち出した。

    コクヨは1905年に創業。帳簿の表紙の製造に始まり、文具、オフィス家具、空間デザインなどと事業領域を拡張してきた。なぜ今、「好奇心」なのか。黒田社長はその意図をこう語る。「不確実性の高いこの時代、企業は常にさまざまな課題に直面しています。その解決は、社員一人ひとりのチャレンジしたい・解いてみたいという意欲からしか始まりません。そうした意欲の源泉が『好奇心』だと考えています」。

    それを世の中に伝えるために、“好奇心”をテーマにした短編映画シリーズ「TheCuriosity Films」(全3作)を製作。無料でYouTubeで公開した。

    ブランドも「自分たちでつくる」理由

    今回のリブランディングを進めるうえで重視したのが「自分たちでつくる」姿勢だった。そこには、「内製」と「社内の巻き込み」という2つの意図が込められている。社内の広報・総務・クリエイティブなどの部署から集まった20人ほどが中心となり、数百人の社員を巻き込みながらプロジェクトを進めていった。

    一方で、外部クリエイターとして、メッセージの制作・情報設計を橋田和明さん(84)、ロゴ・CIを木住野彰悟さん(6D-K)、ステートメントを小山佳奈さん(上田家)、コーポレートサイトをイム・ジョンホさん(mount)らと協働している。

    コクヨが掲げた初のコーポレートメッセージ「好奇心を人生に」とそのステートメント。

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