多機能だが、それゆえに価値を伝えづらい先端素材は、どう魅力を伝えればよいのだろうか。住友金属鉱山が昨今注力する機能性素材「SOLAMENT」は、Droga5と組み、プロトタイプの提示を通じた素材のブランディングを進めている。
(01)第一弾として2023年10月に公開されたプロトタイプ 「SOLAMENT DOWN-LESS DOWN JACKET」。透明で軽く、羽毛を使用していないのに暖かい、というのが特徴。
素材の可能性を開くブランディング
透明なのに熱だけを吸収し、光は通す。住友金属鉱山が2004年に開発した、近赤外線吸収材料「CWO」は、そんなユニークな特性を武器に、熱を防ぐ遮熱の用途で自動車や建物の窓ガラスフィルムとして高いシェアを獲得してきた。この素材が今、「SOLAMENT(ソラメント)」という新たなブランドを立ち上げて、アパレルや農業の領域への展開を始めている。
(上から)(01)と同じく第一弾として公開されたプロトタイプ「SHADE-LESS SUN HAT」、「BULK-LESS SOLAR SCARF」。
ある程度のシェアを既に獲得している中で、なぜ今ブランディングという選択をしたのか。「SOLAMENT」のプロジェクトリーダーを務める石橋佳祐さんは、背景に「業界特有の構造的課題がある」と語る。「CWOは当社が国内外の特許・商標を所有していますが、製品に使われる技術の基本特許...

