2017年に結成され、以降一切顔を出さずに活動するヨルシカ。その徹底された世界観は、いかにしてファンの元に届けられているのか。コンポーザー・n-bunaが紡ぐ壮大な物語を、リアルな世界で体験できるようにデザインに落とし込むアートディレクターDMYM/No.734さんとの共創の舞台裏を紐解く。
2026年に発売された“書簡型小説”『二人称』。32通の往復書簡をそのまま再現して販売した。
インターネットから始まった共創の軌跡
ボカロPとしても絶大な人気を誇ったコンポーザー/ギターの
n-bunaさんとDMYMさんの出会いは、バンド結成よりも前の2012年頃まで遡る。「元々、n-bunaくんがボーカロイドの音楽をやっていて、私も同じカルチャーの中でインディーズとして絵やデザイン、映像制作をしていました。お互いにネット上で作品を知り、『夜明けと蛍』という楽曲の絵を描いたのが初めての共同制作でした。その後、n-bunaくんの個人名義のアルバム『花と水飴、最終電車』を制作する際にパッケージデザインを頼まれたのがデザインとしては最初の縁です。当時はお互いまだ学生でした」。
その後、DMYMさんはデザイン会社で経験を積み、2019年の...


