猛暑が常態化するなか、「外で遊ぶ」ことそのものが敬遠されがちになっている。そんな時代に、テーマパークはどう“夏”を設計しているのか。ユー・エス・ジェイが展開するユニバーサル・スタジオ・ジャパンは、暑さを逆手に取った演出と空間づくりで、来場体験そのものをアップデートしている。夏の熱中症対策とテーマパークらしい空間づくりの両立について、ユー・エス・ジェイCorporate Communication部/CCOの札立幸一氏に話を聞いた。
昼と夜で別のターゲットを狙い1日のなかでテーマをチェンジ
かつては「水分補給を忘れずに」といった注意喚起で済んでいた夏の暑さが、今では企業の体験設計そのものを左右する要素になっている。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)では、気温上昇にともなう熱中症リスクへの対応を、単なる安全対策にとどめず、来場体験の“魅力”へと転換しているのが特徴だ。
その象徴が、2025年7月1日から8月31日まで開催されるサマー・イベント「NO LIMIT!クール・サマー」だ。日中は家族連れが中心のファミリー層、夜間は若年女性グループなどを意識し、昼と夜で異なるテーマの演出を展開。昼にはウォーターシューターや大型ミストファンで全身びしょ濡れになれる「NO LIMIT!サマー・スプラッシュ・パレード」、夜には音楽とダンスが融合した「NO LIMIT!サマーダンスナイトwith HYBE JAPAN」が実施されている。
ユー・エス・ジェイ...