「エナドリと併買」から見えた “集中したい時の相棒”、「タフグミ」

公開日:2026年10月01日

  • 荒殿郁海氏(カバヤ食品)

近年のハードグミブームより10年近く早い、2014年に誕生したカバヤ食品の「タフグミ」。「男性の小腹満たし」の需要を満たしていたブランドだが、幅広い層へと支持を広げ、2025年度には年間売上100億円を突破。成長の起爆剤となったのは、併買データから導き出した新しいカテゴリーエントリーポイントの開拓だった。データをいかにしてインサイトへと翻訳し、売場やプロダクトへ実装したのか。同社ブランド企画部の荒殿郁海氏に聞いた。

2014年9月の発売以来、独自の高弾力食感と大粒キューブ型で人気を集める「タフグミ」。

「小腹満たし」から「頑張りたい時」へ データが示した新たな利用シーン

高弾力の食感と大粒のキューブ型を特長とし、日本のハードグミ市場では牽引役とも言われるカバヤ食品の「タフグミ」。発売当初のターゲットは、グミに噛みごたえを求める、20~40代の働く大人の男性。仕事や運転の合間における「小腹満たし」の需要を満たしてきた。

順調に成長する一方で、新たな壁に直面する。同社の荒殿郁海氏は、「タフグミのヒットを機に、市場には『高弾力』『噛みごたえ』を訴求する競合品が溢れ、戦国時代に突入しました。機能面の特長だけでは差別化が難しくなり、売場で選ばれ続ける明確な理由をつくらなければ、いずれブランドの成長は止まってしまうという危機感がありました」と当時を振り返る。

そこで着目したのが、新たなカテゴリーエントリーポイント(CEP)の開拓だ。「どんな時にタフグミを思い出し、選ぶのか」という新たな...

この先の内容は...

『宣伝会議』 定期購読者限定です

ログインすると、定期購読しているメディアの

すべての記事が読み放題となります。

購読

1誌

あたり 約

3,000

記事が読み放題!

この記事をシェア

この記事が含まれる特集

いま改めて考える「インサイト」の正体。

企業はかつてないほど多くのデータを手にしています。購買履歴、SNS上の声、検索行動、位置情報、さらには生成AIによる分析まで、生活者を理解するための情報は飛躍的に増えました。しかし、その一方で、「なぜ、この商品を選ぶのか」「なぜ、その広告に心が動くのか」といった、人の本質的な動機を捉えることは、むしろ難しくなっています。データは行動を示しても、その背景にある感情や葛藤までは語ってくれません。だからこそ今、改めて注目されるのが「インサイト」です。本特集では、インサイトとは何かという基本的な考え方を整理するとともに、ニーズやファクトとの違い、人を動かすインサイトの見つけ方、そして商品開発やブランド戦略、コミュニケーション、クリエイティブへとつなげるプロセスを、多様な実例とともに解説します。さらに、生成AIがリサーチや分析を担う時代に、マーケターやクリエイターだからこそ果たせる役割とは何かを考察。データ時代だからこそ求められる「生活者理解」の本質を、考えます。

MEET US ON