個人事業主にとって最大の障壁である確定申告。2022年創業のタックスナップは、この負担を徹底的なユーザー視点で捉え直し、スマホ特化のUI/UXによってCXを再定義した。経営幹部自ら現場へ赴く実地調査まで行う姿勢が、機能の網羅性よりも「迷わせない体験」を優先する独自の設計思想を生んだ。利便性を超えた愛着を生み、LTVを最大化させる同社のCX戦略に迫る。
当事者意識が生んだプロダクト開発の哲学
タックスナップには、独立した「CX部門」が存在しない。しかし、全社員がプロダクト開発とマーケティングの双方の視点を持ち、常に顧客体験を中心に据えているという。この組織の根幹にあるのは、メンバー自身が確定申告に苦労してきたという圧倒的な当事者意識である。同社CMOの永岡真之介氏は「多くの会計ソフトは多機能ゆえに、スマホ中心の個人事業主には『迷い』という負を生んでいました。私たちは機能を削ぎ落とし、思考コストをゼロにする体験設計を突き詰めています」と語る。
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