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ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略

チルドカップコーヒーのパイオニアとして市場を牽引「マウントレーニア」

(左)1993(右)2023


森永乳業のチルドカップコーヒーブランド「マウントレーニア」は、1993年の誕生から今年で30周年を迎えた。1990年代初頭に北米西海岸のシアトルを中心に流行していた、スチームミルクとエスプレッソコーヒーをブレンドした「カフェラテ」に着想を得たというマウントレーニア。

出張でシアトルを訪れた社員が、現地の人々がカップコーヒーを持ち歩く姿を見て、日本でもこの“シアトル・スタイル”を実現したいと思ったことがきっかけだった。「片手で持ち運べる」「手軽に飲める」という新しいスタイルの商品として開発をスタート。

すでに「森永特濃ONE SHOT」というロングライフ製法によるチルドカップ乳飲料を発売しており、その技術をさらに生かし、賞味期限60日を実現。取り扱いやすい商品にしたことで、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで広く流通した。

それまで外でコーヒーを飲むシーンといえば、主に男性が休憩時に缶コーヒーを飲むというイメージだったが、発売にあたり、ターゲットを20~30代の若年層や女性に絞り、まずは「カフェラテ」の認知度アップを狙い、商品パッケージではブランド名より「Caffè Latte(カフェラッテ)」のロゴを強調。こうしたブランド戦略が功を奏し、チルドカップコーヒー市場のパイオニアとして地位を確立していった。

堅調に売上を伸ばしていき、2006年には発売初年度比9倍に。様々な海外のコーヒーチェーンが日本に参入することによる市場の変化を受けて開発したプレミアム商品「マウントレーニア カフェラッテ プレミア」がヒット。2007年には、売上は11倍(同比)にも拡大し、市場を牽引した。

「カフェラテ」をフックに日本に新たなコーヒーカルチャーをもたらしたマウントレーニアは、よりパーソナルなブランドへと進化を図る。

視点01 商品・ラインアップ
「カフェラテ」という文化を広めた立役者的存在

「カフェラッテ」として商標登録ができたほど、発売当時の日本ではあまり知られていなかったカフェラテ。発売から3年ほどは、商品の認知とカフェラテ文化の拡大期として、エスプレッソコーヒーとミルクの定番商品「カフェラッテ」のマイルドとビター2商品を主軸に市場に投入。

2000年代に入ると、海外コーヒーチェーン店が国内コーヒー市場に参入。セカンドウェーブ、サードウェーブと個性豊かなコーヒーカルチャーが浸透し、個々のカフェ体験も多様化すると、ノンシュガー、カフェインレスやソイラテといったテイスト別のほか、「スイーツライン」としてカラメルカプチーノやハニー...

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