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ロングセラーブランドのコミュニケーション戦略

爆発的なヒットにより商品名が社名に!?カンロ飴、60年の歩み

戦後の復興期、キャンディと言えば輸入品が中心だった時代に、しょうゆをベースにした日本人向けの商品として誕生したカンロ飴。多くのファンに親しまれている同商品が今年、60周年を迎える。

(左)1955 (右)2015

日本人が好むふるさとの味

「甘い宝石~カンロ飴♪」というテレビCMで、1960年代から70年代にかけて高い人気を誇ったカンロ飴が今年、60周年を迎える。カンロ飴は、カンロの前身である宮本製菓所(山口県光市)の創業者の宮本政一氏が、1955年に開発。真ん丸な琥珀色の飴は、口に入れると香ばしい香りと、甘くてしょっぱい味わいが広がる。どこか懐かしい味の秘密は“しょうゆ”だ。

宮本氏がカンロ飴の開発に取り組んだのは戦後の復興期。当時、キャンディと言えば大半がフルーツ味の輸入品だった。そうした中、宮本氏の「日本には日本人だけが好むふるさとの味の飴があるはずだ」という発想から、しょうゆ味のカンロ飴が生まれた。

発売した翌年には爆発的にヒットし、3年も経たないうちにカンロ飴は全国に広がった。それに伴い、社名よりもカンロ飴の知名度の方が高くなったため、1960年には社名を「カンロ株式会社」に改称。1962年には本社を山口県から東京都に移転した。同社の担当者は「カンロ飴は当社を発展させるきっかけになったブランドです」と胸を張る。

現在、カンロ飴は全国のほとんどのスーパーやGMSに流通している。ロイヤルユーザーは、発売当初から長年愛好し続けているシニア層やファミリー層が中心だ。

一方で若年層からは「『なんとなく知っているかな?』という反応が多いです」と言う。商品をリニューアルすることで商品の鮮度を訴求し、次世代ユーザーとのタッチポイントをつくりたいが、「ロイヤルユーザーが支持する部分を残しつつ、次世代層のファンを育成するために新しい展開を行う、そのバランスをとることが課題」と話す。

カンロ飴のレシピは60年間ほぼ同じ。オレンジに白抜きの「KANRO」のロゴやパッケージも1963年からほとんど変わっていない。しかし、キャンディのフレーバーが多様化し、ユーザーの嗜好性が変化する中で、カンロ飴のファンは高齢化していたため、2005年の50周年を機に、さまざまなコミュニケーションを展開して売上を上昇させた。

60周年を迎える今年、新たなファン獲得のため、社内を含めたリブランディングを図っていく予定だ …

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