味の素は3月25日、「五季そうさまプロジェクト」を始動。気候変動の影響で長引く夏と食材の旬の変化に着目し、夏と秋の間の暑い時期を新たに五番目の季節「まだなつ」と名付け、この季節を楽しく、快適に過ごしてもらうための取り組みだ。本プロジェクトの背景や狙いについて、「ほんだし」ブランドプロダクトマネージャーの三科光彦氏と「五季そうさまプロジェクト」の発起人である山﨑誠也氏に話を聞いた。
暑さが長引く現代 変化したのは気候だけではない
ここ数年、9月に入っても30℃を超える日が続き、「秋の訪れ」を感じる暇もなく、夏の気配が長引く̶。こうした異常気象が、生活者の食卓にも確実に影響を及ぼしている。例えば、「暑さでキッチンに立つのがしんどい」「秋の食材を見かけても、まだ煮物や炊き込みご飯をつくる気になれない」といった声が消費者の間で多く聞かれるようになったのだ。夏の長期化による料理意欲の低下や食欲不振、食材の旬のずれといった生活者の悩みが顕在化していると言える。
味の素の「ほんだし」ブランドが取り組む「五季そうさまプロジェクト」は、まさにこの現実に着目した試みだ。春夏秋冬という従来の四季構成では対応しきれない昨今の“季節感のずれ”に向...