1976年に誕生し、今年発売50周年を迎えたロングセラーブランド「フルーチェ」。長く「親子で作るデザート」の象徴だった同商品だが、現在は購入者の約4割を「大人(自分用)」が占めているという。かつて子どもの頃に抱いていた憧れや遊び心に着目し、新たなカテゴリーエントリーポイント(CEP)を開拓し続けるハウス食品の戦略について、同社パーソナル食品事業部の浅井萌香氏に話を聞いた。
今年で50周年を迎えたハウス食品のロングセラー「フルーチェ」。
既存イメージを壊さず大人市場の需要を開拓
「火を使わずに、子どもひとりでも安全においしいデザートをつくれないか」。50年前、家庭でデザートを手づくりすることが一般的だった時代に、こうした発想から誕生したのが、冷たい牛乳と混ぜるだけで完成するハウス食品の「フルーチェ」だ。以来、「親子でつくるデザート」のイメージを築き上げ、テレビCMなどでも一貫してそのシーンを訴求してきた。
一方で、同社が定期的に行っている使用実態調査や購買データからは、子どもがいない・子どもが成人した世帯の購入者構成比が昔から高いことも確認されていた。
データ上では大人世帯の利用が確認されていた一方で、ブランドとしては「親子で楽しむデザート」というイメージが強く、大人向けとして明確に打ち出すことには慎重だった。
しかし、同社の浅井萌香氏は、このデータが新たな施策へとつながった背景を次のように語る。
「転機は2010年代頃からの『濃厚・プレミアムブーム』です。スイーツやビールなど日常の嗜好品において、...


