アサヒビールは2024年4月、宣伝部とデジタルマーケティング部を統合し「コミュニケーションデザイン部」を新設した。目的は、マスメディアによる認知から、デジタルを介したトライアル、そしてCRMによるファン化までを分断なく設計する「一気通貫のマーケティング」の実現だ。さらに2026年4月には「リテールマーケティング部」を新設し、消費者の購買接点における施策強化も進めている。コミュニケーションデザイン部を統括する中島健氏に、組織再編の狙いと未来の展望を聞いた。
組織の壁を壊し顧客体験を「一気通貫」にする
―2024年4月の「コミュニケーションデザイン部」新設から約2年が経過しました。改めて統合の背景を教えてください。
以前は、宣伝部が新規ユーザー獲得を目的とした情報発信活動を担い、デジタルマーケティング部がユーザーと長期的な関係構築を目指すCRM活動を担う、という役割分担がなされていました。しかし、メディア環境は激変しています。若年層のテレビ離れが叫ばれる一方で、SNSやCTVなど顧客のタッチポイントは多様化しました。こうした環境下で、認知・トライアルの担当と、リピート・ファン化の担当が別々に活動していては、お客さまにとって一貫性のあるブランド体験を提供することが難しい。そこで、組織をまとめ、同じチーム内に各担当を置く体制へと移行したのです。
現在は...


