地域を限定しながら発売時の大容量感を守り抜く「チェリオ」

公開日:2025年10月15日

    (左)1965(右)2025

    1965年、チェリオコーポレーションの前身・日本セブンアップ飲料が「チェリオ」の販売を開始した。同社はもともと米国飲料ブランドのボトリング工場として設立されたが、「日本の飲料市場の品数を増やしたい」との思いから、自社開発を決断。当時、流行していたフルーツサイダーに着目し、「チェリオ」が誕生した。

    1960年代の国内の飲料市場は180mlが標準容量だったが、先述のようにボトリング工場として稼働していた背景から、米国の標準規格である10オンス(296ml)を採用。内容量は多いものの、価格は平均35円よりも安い30円に設定し、「安くて大容量」というブランドイメージを確立した。

    発売後から1970年代にかけては駄菓子屋を中心に販売し、子どもたちから人気を集めた。駄菓子屋の数が減った1980年代からは自動販売機での販売が主流になり始める。2000年代以降はコンビニへと販路を広げた。

    時代が変わっても「たくさん飲める大容量」という発売時のイメージは崩さずに商品を展開し続ける同社。2006年には、コンビニの500ml棚に並べることができ、かつ「大容量」のイメージを崩さない700mlの...

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