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デジタル偏重の落とし穴!?「×アナログ」の最適解を探せ

産学共同の実証実験からも明らかに!特に若年層に対して発揮されるDMの効果

企業がデジタル対応を進める一方、消費者の「デジタル慣れ」により、せっかくの施策が思うような成果につながっていないという悩みを抱える企業も少なくありません。

そうした中、日本郵便と富士フイルム、そして大学の研究者とが産学共同で行った実証実験で、「アナログ媒体であるDMが、デジタル施策をはるかに超えるコミュニケーション効果を示す」という興味深い結果が得られました。プリントメディアを介して伝わる情報は、ユーザーにとっていかに魅力的と言えるのでしょうか。

(写真左から)
富士フイルム e戦略推進室 マネージャー 一色昭典氏
富士フイルム e戦略推進室 マネージャー 佐藤義信氏
日本郵便 郵便・物流営業部 担当部長 鈴木睦夫氏
成蹊大学 経済学部 准教授 石井裕明氏
東京国際大学 商学部 准教授 平木いくみ氏
千葉商科大学 商経学部 准教授 外川拓氏

反応率はEメールの60倍 実験で証明されたDMの威力

──産学共同研究を行うに至った経緯をお聞かせください。

一色:富士フイルムは、オンラインプリントで約200万人の会員組織を有しています。デジタルトランスフォーメーションが謳われる中、会員との主なコミュニケーション手段はEメールでしたが、「LTV(ライフタイムバリュー)の高いお客さまとのコミュニケーションに、Eメールは果たして最適と言えるのだろうか」という疑問を持っていました。と言うのも、分析してみたところ、Eメールの開封率は配信全体のわずか8%ほどだったのです。

DMという手段が効果的であることはわかっていましたが、200万人に一斉にDMを送るとなると費用がかさむ。効率化する方法はないかと、コミュニケーション手段とコンバージョン率の関係についてデータをとり始めたのがきっかけです。

意外だったのは、当社からのEメールを「受け取らない」お客さまのほうが、実は商品の購入金額や頻度が高いという事実。彼らがDMを見てランディングページ(LP)にアクセスする割合は、Eメールのそれと比較して60倍にものぼることがわかりました。

石井:研究者の立場では、施策によって「消費者が実際に購買行動を起こしたか」を知り得ないのが課題です。アンケートをとっても、わかるのは態度変容が起こったかどうかというところまで。そこで本プロジェクトに参画し、富士フイルムさんが持つデータも活用しながら研究できれば、有効な答えが導き出せるのではと考えました。

平木:国から助成を受けて研究しているテーマに「感覚マーケティング」があります。人間は、従来考えられていたよりもずっと感覚的に行動しているということを明らかにするものです …

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デジタル偏重の落とし穴!?「×アナログ」の最適解を探せ

デジタルマーケティングの推進は、多くの企業にとって重要なミッションです。しかし、消費者の日々の行動はオンライン/オフラインを自由に行き来するのが当たり前で、企業・ブランドとの接点もマス・デジタル・リアルと多様です。こうした中、「デジタル施策だけでは、企業・ブランドの成長はやがて頭打ちになるのではないか」という問題意識が、デジタルマーケターの方々から聞かれるようになりました。

テクノロジーが急速に進化している今だからこそ、デジタルとアナログを最適なバランスで掛け合わせた戦略の構築、施策の実行が求められています。すでに実践しているマーケターや、そうしたマーケターとともにマーケティングROIの最大化に取り組む支援企業のキーマンに、考え方や最新の取り組みを聞きました。

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