生成AIの社会実装やSNSの台頭により、従来のSEOを起点とした“待ち伏せ型”のWebマーケティングは激変している。ユミルリンクの福島竜司氏とROCの二宮翔太郎氏は、本セッションにおいて「伝える」から「伝えてもらう」構造への転換を提示。最新調査を基に、SNSとメルマガを掛け合わせた「ファン化スパイラル」の有用性を説いた。
ニュースレターの配信で問い合わせ数が4倍に
生成AIアプリでの情報収集の完結や、検索エンジンにおけるAI回答の導入に伴い、Webサイトへの流入数が激減するWebマーケティングにおけるゲームチェンジが起きている。この環境下において、広告費の高騰やコンテンツの同質化を招く従来の「待ち伏せ型マーケティング」の限界を指摘するのが、メッセージングプラットフォーム「Cuenote」を提供するユミルリンクの福島竜司氏と、SNSを軸としたマーケティングに強みを持つROCの二宮翔太郎氏だ。両氏は「人のいる場所で待ち伏せるのではなく、パーソナライズが進む時代だからこそ人の心に届けるファンマーケティングへの移行が不可欠である」と主張する。
その中核となるのが、最先端のSNS運用と、メールマガジンを連動させたユミルリンク独自のフレームワーク「ファン化のスパイラル」である。2026年2月に同社が実施した調査「メルマガ登録・SNSフォローや購買のきっかけにおける実態調査~2026年版~」では、「同一企業からメルマガ購読とSNSフォローの両方を行うことがある」という回答が49.3%に到達。特に20・30代では「推し活」やファン心理を背景にその傾向が強いという。
セッション前半では、二宮氏が各SNSの特性と戦略的選定について解説した。認知拡大のためのTikTokやInstagram、双方向の会話を生むX、確実なコンバージョンを狙うLINEなど、流行に流されず自社の目的とリソースに合わせて選択する重要性を強調。さらに、SNSの成果指標を単なるフォロワー数やエンゲージメントに留めず、「売上を増やすか、コストを削るか」に直結させるべきだと説く。同社での実践事例として、採用活動を求人媒体からSNSメインへ切り替えた結果、正社員1人あたりの採用コストを1万~3万円に抑え、100万円以上のコストカットを実現した実績を共有した。
後半では、UGCの活用とメルマガの役割に焦点が当てられた。購買行動に影響を与えるのは芸能人やインフルエンサーではなく「一般の方の投稿(UGC)」が53.5%を占める(同社調査より)という現代において、顧客の声を資産として循環させることが認知拡大と購買率向上につながる。そして、一度接点を持った顧客にプラットフォーマーのアルゴリズムに左右されず直接アプローチできるメルマガは、「公式Web媒体の中で最も信頼できる情報源」として、調査で1位を獲得しているという。
福島氏は、売上・集客目的の広告色が強いメール偏重ではなく、ノウハウを提供するニュースレターも定期的に配信することで、コンバージョン数が4倍に跳ね上がった事例を紹介。「SNSへの投稿は新たな顧客アプローチにつながり、高度なメルマガ運用はSNS全盛期、生成AI成長期でも売上につながる」と結んだ。
ユミルリンク
マーケティング本部
マネージャー
福島竜司氏
ROC
取締役COO
二宮翔太郎氏
お問い合わせ
ユミルリンク株式会社
URL:https://www.ymir.co.jp/
E-mail:cuenote@ymir.co.jp

