創業100年を超える刃物メーカーの貝印が発売したボディ用カミソリ「なでそり」。体毛処理の低年齢化が進む一方、「子どもが親のカミソリをこっそり使う」という家庭内のリアルな葛藤や危険性に着目し、直感的に扱える五角形フォルムのカミソリを開発した。同商品の着眼点と、2年の形状開発を経て実現した設計・マーケティング思想について、同社マーケティング本部第一ブランド商品戦略部部長の栗田圭子氏に話を聞いた。
小学4年生から毛を意識 「親には言いづらい」という葛藤
貝印が5月11日に発売した肌をなでるように動かすだけで毛を処理できる新感覚カミソリ「なでそり」。
開発のきっかけは、約4年前に実施された貝印社内のアイデアコンペだった。営業部門からの「感覚的にそれるボディ用カミソリ」という提案と、マーケティング部門からの「幼少期からブランドに親しんでもらうための子ども向けカミソリ」というアイデアが合体したことでプロジェクトが始動した。
背景にあったのは、子どもが体毛を気にし始める年齢の低下だ。同社の調査によると、子どもたちは小学4年生頃から自分の毛を気にし始めるものの、自分専用のカミソリを購入するのは高校生になってからという実態があった。
さらに10~15歳を対象にした調査では、22.4%が「親のカミソリをこっそり使ったことがある」と回答。同社はこのデータから、単なる「安全なカミソリが欲しい」という表面的なニーズ以上に、家庭内における親子のすれ違いと葛藤を読み取った。
子ども側には「毛が気になるけれど親には言いづらい」という想いがあり、「体育の授業の前日に...


