(左)1965 (右)2025
1965年に発売を開始した「源氏パイ」。その誕生のきっかけは、商品開発チームがヨーロッパ視察中に「パルミエ」と呼ばれるパイに出あったことだ。ハート型で見た目も可愛らしい手づくりのお菓子だった。
当時の日本では、パイ菓子がまだ珍しかったが、「多くの人に、このお菓子を味わってもらいたい」と、機械による量産化にチャレンジしたのが、「源氏パイ」の始まりだ。
三立製菓は、「源氏パイ」が生まれる前年に「サロンパイ」を発売しており、日本で初めてパイの量産化に成功した企業でもある。だが、その技術をもってしても、ハート形のパイを製造するハードルは高く、試行錯誤が続いた。商品のハート形は、型を抜いているのではなく、焼いた際に生地が自然とハート形に膨らむようにつくられている。
商品名には、和の響きがあり、人々にも馴染みがある「源氏」を採用。この名には、「まだ馴染みの薄かったパイというお菓子を身近に感じてもらいたいという目的がありました」と広報宣伝室の望月沙枝子氏は説明する。
発売翌年の1966年放送の大河ドラマが『源義経』であり、ハートの形が、合戦の合図を告げる「鏑矢」に似ているという親和性から、「源氏パイ」と...

