春や秋が短く、そして夏が長くなり「四季」という概念が根本から変わろうとしている今。そんな状況を受け、オンワード樫山は2025年、従来の“四季”から“二季”構成へのMD計画刷新とともに、「暑さを、味方に。」を掲げた新たなシーズンMD企画をスタートした。気候変動時代のアパレル戦略はどうあるべきか、オンワード樫山マーケティンググループ長/執行役員の山﨑圭子氏に話を聞いた。
「季節」ではなく、気温と体感で服を選ぶ時代へ
気候変動により、春や秋が短くなり、夏と冬の長期化・極端化が進むなか、消費者のファッションの選び方にも大きな変化が起きている。オンワード樫山では「季節を先取りする」というこれまでの購買行動から、「今、着たい」「すぐに必要」といったリアルな体感に即した購入傾向が強まっていると実感しているという。
実際、4月から夏物が必要になる一方、10月まで夏日が続き、秋物を着用するタイミングが短くなっている。昨今のアパレルに対する需要は機能性や快適性を重視した“リアルな体感重視”の服に移行していると、オンワード樫山マーケティンググループ長/執行役員の山﨑圭子氏は語る。
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