データの先にある“心”を捉える カンロの「共創」マーケティング

公開日:2026年2月03日

  • 入江由布子氏(カンロ)

飴やグミといった、直感やその時の気分で選ばれやすい商材を扱うカンロ。同社は機能的価値にとどまらず、「情緒的価値」を重視したマーケティングを展開している。大学生との共創やオウンドコミュニティ、音声メディアなど、多角的な顧客接点を通じて生活者理解を深化。その根底にある、生活者の心に深く潜り込むための戦略と組織の在り方に迫る。

商品がもたらす「感情」をコンセプトとして定義

飴やグミは、スーパーやコンビニの店頭で「なんとなく」「その日の気分で」選ばれることが多いカテゴリーだ。このような「直感的な購買」をデータだけで読み解くことは極めて難しい。カンロはこの課題に対し、消費者が店頭で抱く「こんな気分になりたい」という感情をブランドとして表現する、コンセプト重視の戦略を強化している。

同社は、自社製品の価値提供領域を「ごほうび」「リラクゼーション」「スイッチ」「ヘルスケア」の4領域で整理。さらに各プロダクトブランドがパーパスを持ち、「ピュレグミ」であれば“ときめき”、「カンデミーナ」であれば“ユーモア”といった顧客の感情に寄り添うことを目指している。

マーケティング本部...

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AI時代の「顧客理解」マーケターが今、知るべき視点・手法

顧客接点がデジタルシフトしたことで、マーケターはかつてないほど多くのデータを入手することができるようになりました。一方で、「データはあるのに、その先にある生活者の実像が見えにくい」という課題を抱える場面も少なくありません。本特集では、データドリブンが加速するAI時代において、いかにしてデータの先にある人の感情や動機、さらには背景となる文脈を捉えることができるのか、その方法論を探ります。KPIの再定義や分析デザイン、行動経済学による非合理性の解明から、ナラティブ、ペルソナ設計、共創の実践までを網羅。テクノロジーと人間理解を対立させるのではなく、統合的に活用し顧客理解の解像度を高める思考法を、第一線の知見から解明していきます。

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