自社キャラクターやIPコラボなど、コンテンツをマーケティングに活用するメーカーにとって、海外ファンとの接点をどう広げるかは重要なテーマだ。一方、海外向けに新たなコンテンツをいちから制作することや、国内の既存事業者との調整には負担も伴う。ライブ配信などを提供する「hellolive」と、韓国式4カット写真ブランド「Photoism」を組み合わせるhelloliveに、既存資産を生かしながら海外ファンとの接点を継続的な体験へ変える方法を聞いた。
ファン接点を「点」で終わらせない 配信、リアル体験、UGCをつなぐ
日本のコンテンツIPを海外へ展開する際に課題になるのが、物理的な距離と言語の壁だ。
ファンダム特化型プラットフォーム「hellolive」は、配信、上映会、1対1ビデオコール、デジタルグッズ、8カ国語自動字幕などを一括提供。熱量が高まった瞬間、ファンが次の行動へシームレスに移行できるのが特徴だ。
同社取締役の徐康源(ソ・カンウォン)氏は「海外発信ではツールごとに事業者が分散しがちですが、1アプリ内で完結できることは、コンテンツ側・ファン側双方にとってメリットがあると考えています」と話す。
さらに、オフラインの接点として連携するのが、世界で約860店舗を展開する韓国式プリクラ「Photoism」だ。「オンライン配信の高揚感と、現地店舗で写真を撮り手元に残す体験を掛け合わせることで満足度を高めます」と徐氏は語る。撮影された写真はファンの熱量と共にSNSに投稿され、さらに拡散していく。
既存コンテンツに付加価値 海外向けに「つくり直さない」
日本での活用領域も広がっており、2.5次元舞台の海外アーカイブ配信や俳優の1対1ビデオコール、大手版元とのコラボなどを展開している。IPアドレスによる地域制限(ジオブロッキング)の活用も大きな特徴だ。国内の既存配信業者との関係を維持しながら、海外市場のみをhelloliveが担当するといった柔軟な運用にも対応できる。
徐氏が注目するのは、アニメ等の2次元コンテンツが、舞台や声優によるリアルライブなど“3次元”へ広がるタイミングだ。「作品が3次元化する際の派生コンテンツプロモーションとして、配信やビデオコールのコンテンツを強化できます」と説明する。
韓国式プリクラでは、人気ゲームIPとのコラボフォトフレームを、日本を含めグローバルで展開した事例もある。「特に台湾や中国、韓国では、すでに日本のコンテンツへの人気が高まっており、想定以上の売上となりました。自社キャラを持つメーカーやIPコラボ施策にも応用可能です」と振り返る。
海外展開を進めるにあたっては、最初から大規模な施策を打つ必要はないと徐氏は語る。まずは一部の機能で実績をつくり、そこから配信施策を実施するなど、既存コンテンツを活用したスモールスタートを切ることが有効なアプローチとなる。
また、新しくコンテンツを制作する必要もなく、国内向けの既存イベント映像に外国語字幕を加えて海外へ届けるといった資産活用が可能だ。この際、字幕作成においては効率的なAI翻訳だけでなく、作品の世界観を守るために専門翻訳家を起用する柔軟性も備える。実際に2.5次元舞台の配信では、版元意向を受け専門家による英・韓字幕を採用した。
「日本の版元は作品への思いが強く、その高いクオリティが維持されているからこそ、世界中のファンに愛されているのだと感じます。私たちがK-POPで培ったノウハウを生かし、より気軽に海外ファンとつながる支援をしたい」と徐氏は語った。
hellolive
取締役 兼 事業部長
徐 康源氏
お問い合わせ
hellolive株式会社
E-mail:ken@hellolive.tv

