グローバル競争とデジタル化が進むいま、ブランドはもはや製品差別化のためだけの道具ではない。サステナビリティやDX、OMOの潮流を背景に、コーポレートブランドを軸とした価値共創とインターナルブランディングを経営戦略の中核に捉えることが求められている。本稿では、ブランド戦略経営研究所の陶山計介氏がその最新動向を解説する。
コーポレートイメージが製品ブランドの形成に寄与する
Aaker(1991)(1996)、Keller(1998)を嚆矢とするブランド・エクイティ、ブランド・アイデンティティなどブランド概念が登場して40年近く。今や食品、洗剤、化粧品、医薬品、地域などもブランディングされている。しかし令和の時代、ブランドをめぐる環境と戦略課題は大きく変わった。
例えばグローバル競争、インターネットの普及に伴って、製品ブランド以上にコーポレートブランドが重視されている(Ind1997,2005,Hatch and Schultz 2003)。製品・サービスのコモディティ化が進み、差別化が難しくなるなか、信頼性、革新性、環境配慮、地域貢献といったコーポレートイメージが、製品ブランドの知覚や評価を高めるからである。
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