AI時代のPRに問われる「問う力」と「倫理意識」 客観的ファクトと身体的感度が生む信頼の構造

公開日:2026年10月06日

  • 山口恭正氏(日本パブリックリレーションズ協会)

生成AIの普及や検索体験の変化に伴い、コミュニケーション領域は大きな転換期を迎えている。情報の信頼性や倫理意識が問われる中で、PR業界の役割と価値はどう進化していくのか。公益財団法人日本パブリックリレーションズ協会(PRSJ)理事長の山口恭正氏に話を聞いた。

グローバルな潮流と「倫理意識」の重要性

ーいまPR業界が直面している根本的な課題と、PRパーソンに求められる姿勢についてどう捉えていますか。

米国のPRSA(全米PR協会)などとの対話を通じても感じますが、グローバルでのAIを巡る議論は日々変化しています。しかし根底にある本質は「問いを立てる主体はどこまでいっても人間側にある」という点です。AIはプロンプトに応じた答えを出してくれますが、自ら問いを投げかけてはくれません。だからこそ、変化の激しい現代において世の中の事象にどれだけ高い「倫理意識」と感度を持って向き合えるかという、人間としての総合的な姿勢が問われています。

AIには常にハルシネーションのリスクが伴います。このとき、一回の回答で終わらせず、2度、3度と対話を重ねて異なる視点を引き出す「問いのクリエイティビティ」が不可欠です。

また、世界的にフェイクニュースが深刻化する中、生成AIエンジンの信頼...

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