「艶髪」の意味を時代に合わせて再編集 TSUBAKIが紐解く現代女性のインサイト

公開日:2026年9月30日

  • 赤阪裕実氏(ファイントゥデイ)

「日本の女性は、美しい。」のコピーとともに一時代を築き、ヘアケア市場を牽引してきた「TSUBAKI」。ブランド誕生20周年を機に、現代女性のインサイトを掘り下げ、長年培ってきた「艶髪」の価値を再定義した。時代が変わる中で、ロングセラーブランドは自らの資産をどのようにアップデートし、新たなカテゴリーエントリーポイント(CEP)を見いだすべきか。ファイントゥデイの赤阪裕実氏に話を聞いた。

現代女性の隠れた葛藤「自己解決プレッシャー」

2006年の誕生以来、一貫して「艶髪」という価値を追求してきたヘアケアブランドの「TSUBAKI」。艶のある美しい髪は、単なる外見の美しさにとどまらず、内なる自信や前向きな気持ちにつながっていく。女性の社会進出が進んでいた当時、こうした力強いエンパワーメントのメッセージは世の中に深く響いた。2021年に資生堂からの事業承継に伴い、ファイントゥデイへと引き継がれた同ブランド。誕生から20年となる節目を機に、同社の赤阪裕実氏は現代女性を取り巻く環境を見直すなかで、新たなインサイトに辿り着いたと明かす。

「生き方や働き方の選択肢が多様化したことは、前向きな変化ですが、同時に一人ひとりが自分で判断し、自分らしい在り方を模索し続ける時代にもなりました。『選択肢が増えたことで、本当に生きやすくなっているのだろうか』。この...

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いま改めて考える「インサイト」の正体。

企業はかつてないほど多くのデータを手にしています。購買履歴、SNS上の声、検索行動、位置情報、さらには生成AIによる分析まで、生活者を理解するための情報は飛躍的に増えました。しかし、その一方で、「なぜ、この商品を選ぶのか」「なぜ、その広告に心が動くのか」といった、人の本質的な動機を捉えることは、むしろ難しくなっています。データは行動を示しても、その背景にある感情や葛藤までは語ってくれません。だからこそ今、改めて注目されるのが「インサイト」です。本特集では、インサイトとは何かという基本的な考え方を整理するとともに、ニーズやファクトとの違い、人を動かすインサイトの見つけ方、そして商品開発やブランド戦略、コミュニケーション、クリエイティブへとつなげるプロセスを、多様な実例とともに解説します。さらに、生成AIがリサーチや分析を担う時代に、マーケターやクリエイターだからこそ果たせる役割とは何かを考察。データ時代だからこそ求められる「生活者理解」の本質を、考えます。

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