
(左)1985(右)2025
井田ラボラトリーズが展開する、手に取りやすい価格と高い品質を両立させたメイクアップブランド「CANMAKE」。そのルーツは1918年に創業した化粧品卸売「井田両国堂」にある。卸事業者として長年にわたりメーカーからユーザーへと多くの化粧品を橋渡ししてきた「井田両国堂」。「いつか自社ブランドを持ちたい」という想いを抱くようになったという。
その想いが形になるきっかけとなったのが、1963年に当時の社長による欧米視察だ。訪れた国々で、5ドル程度で手に入るコスメが人々に親しまれている様子を目の当たりにした当時の社長は、「手頃な価格で」「自分で選べる」コスメが一般的であることに衝撃を受ける。当時の日本では、化粧品は対面での販売形式が主流であったが、日本でも「1000円以下で、気軽に手に取れるコスメをつくりたい」という想いがブランド立ち上げの原点となった。その結果、1985年に誕生したのが「CANMAKE」だ。
しかし、当時高価格帯コスメが主流だった日本市場では、価格が安いというだけで「安かろう悪かろう」の印象を持たれてしまうため、ブランドイメージの確立には苦労したという。
転機が訪れたのは...