コネクテッドTVや見逃し配信などの普及により、インターネットとテレビ放送の垣根はますます低くなり、あらゆるスクリーンで多様なコンテンツが楽しめるようになった。そんななか、生活者はコネクテッドTVでは何を基準にコンテンツを選んでいるのか。博報堂メディア環境研究所 上席研究員の野田絵美氏が解説する。
ネットと地上波が混じり合い進化するテレビスクリーン
日本の家庭におけるテレビスクリーンの役割が、今大きく変わりつつあります。メディア環境研究所の最新調査によれば、テレビスクリーンは単なるリアルタイム放送の受信端末ではなく、インターネットと地上波のコンテンツが自然に混じり合う「マルチコンテンツプラットフォーム」へと進化しているのです。
まず前提として、現在もテレビスクリーンは人々の生活に深く根付いています。当社が15~69歳を対象に実施した調査では、実に87.2%が「テレビスクリーンでリアルタイム放送を視聴している」と回答。特に50代、60代では「毎日リアルタイム放送を視聴する」人が7割以上に達しており、テレビ放送の根強い支持...