テレビデバイスのネット結線率の増加などから、普及・進化しているコネクテッドTV(CTV)。そんなCTVの広告市場の可能性について、2025年に電通グループが発表した広告費関連データと同社メディア・生活行動関連調査の結果を手がかりに、電通マーケティング統括センターメディアイノベーション研究部主任研究員の森永陸一郎氏が考察する。
ビデオ(動画)広告市場とCTV広告市場の関係
社会のデジタル化が加速する今、テレビ受像機そのものも「インターネット接続型テレビデバイス=CTV」として進化・普及してきました。従来の放送波受信に加え、ストリーミングサービスや見逃し配信などを大画面で家族や友人と一緒に楽しむことができるCTVは、広告媒体としても注目が高まっています。
2024年の日本の総広告費は7兆6730億円(前年比104.9%)と3年連続で過去最高を更新しました。このうちインターネット広告費は3兆6517億円(同109.6%)と、広告市場全体の47.6%(構成比)を占めるまでに成長。特にコロナ禍以降、「インターネット広告媒体費」(2兆9611...