「携帯電話の料金が世界で二番目に安く」の違和感の背後にあるもの

公開日:2021年8月23日

  • 田中 宏昌氏(インテージ)

世の中には定量、定性とさまざまなデータがあります。そして、そのデータの量は爆発的に増えています。多種多様なデータをどのように活用すれば、企業、社会、そして私たちの暮らしをより豊かにしていけるのでしょうか。企業も社会も消費者もハッピーになる、これからのデータ利活用の方向性を全12回で考えていきます。

    今月のデータ

    国際的にも高かった東京の携帯料金、一転「ロンドンに次ぐ安さ」に(東京は月額2,973円)※1

    ※1 国際的にも高かった東京の携帯料金、一転「ロンドンに次ぐ安さ」に⋯世界6都市比較 読売新聞オンライン(2021/5/25)

月額料金2,973円 実態との乖離を指摘する報道も

2021年5月25日、「日本の携帯電話の料金が世界で二番目に安くなった」というニュースがテレビやWEB上で大きく取り上げられていました。記事によれば東京の月額料金は2,973円と前年の8,175円から大きく下がったとのことでしたが、前年と比較してあまりにも大きく下がっていることに違和感を覚えました。また、一部の報道では実態との乖離を指摘するものもありました。

他の記事にもあたると、この月額料金については、国内最大の携帯電話事業者の低価格サービス(NTTドコモ ahamo)の料金体系が採用されているとのことでした※2。一般社団法人電気通信事業者協会が発表している...

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