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現代における「顧客理解」方法と実践

100の「いいね」より1の「ありがとう」 花王が始めたN=1起点の開発とは?

  • 寺田英治氏(花王)

花王のオープンイノベーション・プラットフォーム組織「ファンテック Lab&Biz(ラボ&ビズ)」は4月12日、「楽天市場」にて「お客さまと一緒に商品を創っていく『クリエイターズ商品』」として、N=1起点で生まれた2商品を期間限定で発売。N=1起点の商品開発に込めた思いを、「ファンテック Lab&Biz」を率いる寺田英治氏に聞いた。

ファンテック Lab&Biz

MISSION

「1つの大きなありがとうを大切に。」

設立

2019年

人数

少数精鋭

メンバーの専門領域

マーケティング、商品開発

研究員の熱い思いから生まれた個々の悩みを解決する商品開発

創業以来130年以上、多くの人々の生活を豊かにする商品を提供し続けている花王。そんな同社において、「N=1の深い悩みに寄り添った商品開発」を行うことを目的に活動している組織が「ファンテック Lab&Biz」だ。

枠にとらわれない新しいワクワクを提案するという新規事業プロジェクトとして端を発したファンテック Lab&Bizは、現在、組織を率いる寺田英治氏の強い思いのもと推進されている。

寺田氏は1997年に花王に入社して以来、20年ほど研究部門で商品開発研究に従事。マス向け商品の開発に携わる一方で、「世にない新しい商品で、本当に困っている個々の悩みを解決したい」という考えも持っていたという。

「企業としてマスニーズをとらえた商品を販売するのは大切です。しかし、少数派であったとしても非常に深い悩みを持っている方もいますし、そのような課題を解決できないかと考えていました。100の『いいね』よりも、1の『ありがとう』のために。この思いを根幹としたプロジェクトとして、ファンテック Lab&Bizはスタートしました」と寺田氏【図表1】

図表1 ファンテック Lab&Bizがめざすもの

ファンテック Lab&Bizとして活動するにあたり、寺田氏が中核に置いたのが「N=1起点のサービス開発」。“N=1”には、「目を向けられにくい顧客一人ひとりのマイノリティな深い悩み」のほかに、「情熱と知恵を持つ...

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現代における「顧客理解」方法と実践

これまでリアルな場を使って実施できていた消費者調査。しかし、コロナ禍のいま、消費者に直接アプローチすることは難しくなっています。消費者の気持ちや行動にも、大きな変化が生まれている現在、このような環境下でいかにして、顧客理解を深めていけばいいのか。企業の新たな試みや、各分野におけるトップランナーの考えを聞きながら、現代の環境における顧客理解の基本から応用までを考えていきます。