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宣伝会議賞

第55回「宣伝会議賞」贈賞式レポート【3】─最終審査員が語る、審査講評

二次審査から四次審査、そして贈賞式当日に行われた最終審査を担当したのは、広告界を代表するトップクリエイターの皆さん。審査を通じてどんなことを感じたのか。また、お気に入りの作品は?15名の最終審査員に、第55回「宣伝会議賞」について講評をいただきました。

    [審査員長]
    ナカハタ
    仲畑貴志

    今回の審査では票が割れました。良く言えば、粒がそろっている。悪く言えば、団栗の背比べ。結果は、ご覧の通り。クレディセゾンの「現金なんて、お金の無駄づかいだ。」がグランプリとなりました。このコピーと、最後まで競り合ったのが、コピーゴールドを獲得した骨粗鬆症財団の『「5人に1人。」抽選なら当たる気がする。』でした。

    あなたならどちらに票を入れますか?その選択の理由を明快に言えますか?もし来年、「宣伝会議賞」を狙うなら、今回の受賞作に自分なりの評価を与え、これらのコピーをさらに改良するという練習をしてみてください。その結果、すこしでも上を行くコピーを開発できたなら、来年が楽しみになりますね。

    一倉広告制作所
    一倉 宏

    勝ち抜いたのは、優秀なコピーたち。たとえばコピーゴールドは、シンプルながら説得力があって、効くコピーのお手本だと思う。CMゴールドも(やや強引ながら)強いし。グランプリは、前例がありそうでないという不思議なストレートさが魅力となっている。シルバーもみんな、上手なコピーという印象でした。それも僅差のトーナメント戦の結果、だからかな。今回の眞木準賞の結果は、まことに残念です。

    これを機に、本賞の意義を改めて考えたい。理屈や説得に傾きがちなコピー作法に対してセンスや洗練をもって「オシャレな」解決法を示す。それこそが眞木コピーの真骨頂だったはず。そんなコピーを、次回はぜひ発見してみたい。今年も協賛企業賞には、使えるコピーが多そうです。それから、中高生部門が素晴らしかった。たとえば吉野家、自然でリアルで、いいなあ。

    ナカハタ
    神谷幸之助

    グランプリの最終決戦では「魚の生肉を、刺身にしたのは、しょうゆです。」対「現金なんて、お金の無駄づかいだ。」どちらも同じPOVだったのが面白かった。これはコピー制作のうえでよく使うレトリックだから、その点ではどちらがグランプリでもよかったのだがクレディセゾンのほうが、スピードがはやくシャープだった。とても上手ないいコピーだと思う。しかし審査員として見てみたいのは威勢のいい、やんちゃな、タブーに挑戦したコピーだろう。失うものはなにもない世界的にも珍しいコピーだけの賞だから。夢でしょうか。夢かもね。

    児島令子事務所
    児島令子

    グランプリは、一等賞らしい華がありました。現金のデメリットを「お金の無駄づかい」と言い切るコピーライティングは、余計な寄り道をして小技を見せるのでなく、本質にまっすぐぶつかって大技を披露する感じで好きです。シルバーの「AIから仕事を奪ってください。」も大技系。Yahoo! JAPANで働くことの未来が魅力的に見えるコピーで、時代性もありますね。時代性といえば、入賞はしなかったけど、トレンドマイクロの「最近は冷蔵庫から入ってくるドロボーもいるらしい」は、IoT時代への気づきを、平易な言葉でうまく表現していました。

    POOL
    小西利行

    他の審査員の方々も言ってたけど、今回は票が割れた。秀作ぞろいだったからだけど、やんちゃで爆発的でスゲーのがなかったからかもしれないとも思う。僕らは「わあ、そりゃ、いいや!」と言いたい気持ちが満々だ。だからもっと図抜けたのを考えて欲しい。これまでの方法論とかじゃなく、もちろんこれまでの傾向と対策じゃなく、自分の言葉はこれだ!というのを見たい …

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広告界で活躍する一流のコピーライターや、糸井重里氏・林真理子氏といったプロの書き手を多数輩出してきた宣伝会議賞。「コピーライターの登竜門」として長年にわたり、若手のクリエイターやクリエイターを目指す方々にチャンスの場を提供してきました。