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「販路」多様化時代のメーカーの戦略

ダイドードリンコ、「自動販売機」という直販モデルの価値

ダイドードリンコの自動販売機。POPのメッセージや設置場所にもこだわっている。

飲料の自動販売機は無意識下で選ばれる

路上やオフィスなど、さまざまな場所に設置されている飲料の自動販売機(以下、自販機)。その台数は日本全国で247万4600台にも上る(日本自動販売機工業会・2016年末)。日本の飲料メーカーにとって自販機は、消費者に直接、商品を提供できる場であり、流通を介さずに価格もコントロールできることから、収益性の観点でも重要なチャネルだ。

なかでもダイドードリンコは国内売上の8割にあたる約1000億円が全国に設置されている28万台の自販機によるもの。同社 マーケティング部 ブランド戦略グループ 課長の細谷雄太氏は「我々にとって自販機は顧客との重要なタッチポイント。単なる機械ではなく、"お店"として捉えている」と話す。

しかし自販機を取り巻く環境は、ここ数年で厳しくなっている。飲料が購入できるコンビニやドラッグストアなどが増え、さらに路上の設置場所も飽和状態になっているのだ。そこで近年は路上だけでなく、オフィスや施設など建物内への設置も進んでいる。

厳しい環境下で、自販機の購入を促すために何が必要なのか。ダイドードリンコでは自販機ならではの購買行動を捉えた上で、消費者にコミュニケーションしていくことが重要だと考えている。「自販機の購買行動の特徴は、消費者の無意識に近い状態で行われること。喉が乾いた、といったニーズが発生したタイミングで、消費者は意識せずに近くの自販機に向かい、購入しているケースが多い」(細谷氏)。

場所によっては、競合メーカーの自販機と一緒に併設されていたり、少し歩けば別のメーカーの自販機が置かれていたり、という状況もある。細谷氏は「いかに消費者に"迷わせない"かが重要。消費者の意識が自然とダイドーの自販機に向かうようにコントロールしなければいけない」とポイントを語る ...

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