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米国広告マーケティング事情

加熱する「シンコ・デ・マヨ」マーケティング

メキシコに侵攻したフランス軍との「1862年プエブラの戦い」に勝利した5月5日を記念する「Cinco de Mayo」(シンコ・デ・マヨ、5th of May)。このメキシコの伝統をアメリカに住む子孫に伝えようと、1960年代にカリフォルニアやテキサスなどメキシコ系移民が多い州で祝われるようになった記念日だ。現在では全米で一般的に親しまれる日となっており、この時期に、メキシコにちなんだ製品、企業が大々的なキャンペーンを展開することが定着しつつある。ニールセンの調査によると、シンコ・デ・マヨ関連の支出はヒスパニック系のみで2010年から50%増の1兆5000億ドル(165兆円)にのぼるという。ますます加熱するシンコ・デ・マヨ・マーケティングについてまとめた。

Avocados From Mexico
調味料のタバスコ社とタイアップ

(1) Avocados From Mexico:テレビCM
2月のスーパーボウルCMが記憶に新しいAvocados From Mexicoは「ホームパーティーでアボカドを!」というシンプルな15秒CMを4月中旬から放映した。

メキシコ名産品として、現在米市場で最も著名なのはアボカドだ。非営利団体「Mexican Hass Avocado Importers Association」(MHAIA) 傘下のマーケティング会社 Avocados From Mexico(AFM)は、昨年から積極的にアボカドの販促キャンペーンを行っている。特に「メキシコ産アボカド」を一躍有名にしたのは、2015年の“米国民の半分以上が見る広告の祭典”NFLスーパーボウル。今年も2年連続でコミカルなCMを出稿したばかりで、まだ人々の記憶に新しく、その勢いを利用するには、シンコ・デ・マヨは最適のイベントである。AFMのブランドマーケティング・ディレクター、ケビン・ハミルトン氏は「メキシコの祝日にメキシコ製品を結びつけるのは、非常に意義がある。アボカドがいかにシンコ・デ・マヨに調和するのかをアメリカに知ってもらいたい」とアドエイジ誌に述べている。AFMは4月後半から全米で15秒テレビCM (1)を大量に投下したうえ、トークショー番組内でアボカドを使った料理のレシピ紹介などPRも積極的に活用。またニューヨーク市内にフードトラックを配置し、新鮮なアボカド料理を通行人に振る舞うイベントを行った。オンラインでは調味料のタバスコ社とタイアップし、最も代表的なアボカド料理「グアカモーレ」(チップやタコスなどにつけるソース)のオリジナル・レシピをTwitterやFacebookなどに投稿すると、抽選で5000ドル小切手や500ドル相当のギフトカードなどが当たるキャンペーンを実施した(2)。AFMのWebサイトによると、2014年のアメリカ国内におけるメキシコ産アボカドの市場シェアは約40%となっており、今後ますますのシェア拡大に意欲を見せている。

(2) Avocados 2 From Mexico:SNSキャンペーン
タバスコ社とタイアップし、グアカモーレのオリジナルレシピをSNS投稿するキャンペーンを実施。投稿すると5000ドルなどが当たる抽選会に自動的に参加できる。

タコベル
Snapchatでつくれる面白ムービーが話題に

奇抜なアイデアのキャンペーンで知られる、メキシカン・ファストフード店のタコベルは、若者に大人気のメッセージアプリSnapchatのスポンサーとして「タコベル・タコヘッド・シンコ・デ・マヨ・レンズ」(3)を提供した。同アプリには …

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先進企業の最新事例を現地から松本泰輔氏がレポートします。