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米国広告マーケティング事情

「ハヌカ」―もうひとつの年末恒例行事

ハヌカカラ―の装飾
青・白・銀の“ハヌカカラー”でデコレーションされたニュージャージー州のショッピングモール。

ハヌカ関連イベント
ニューヨーク・セントラルパークの屋外スケートリンクで行われるハヌカ・イベント。
ニューヨークは米国内でユダヤ系の人々が最も多い都市であり、こうしたイベントが市内のあちこちで見られる。

アメリカで「クリスマス」を祝うのはクリスチャンだけで、その他の宗教を信仰する人たちはほかの祭日を祝う。同国における少数民族のなかで最も人口の多いユダヤ教徒(ユダヤ系アメリカ人)は年末に「ハヌカ(HanukkahまたはChanukkah)」と呼ばれる祝日を過ごす。2012年の米国人口統計によると、ユダヤ系アメリカ人は約543万人だが、ユダヤ系団体の調べでは片親がユダヤ系またはユダヤ教に改宗した人を含めると全米人口の約2%にあたる約650万人いると言われている。日本ではあまり馴染みのない祝日だが、特に西部・東部にはユダヤ系人口が集中しており、年末にハヌカを祝う光景1 2を見ることは珍しくない。

別名「光の祭典」

紀元前2世紀、ユダヤ人が自分たちを弾圧していたシリア(ギリシア)軍からエルサレム神殿を奪還したとき、彼らはそこに残されていた「メノーラ」と呼ばれる燭台を発見。油壺には一日分の油しか残っていなかったにもかかわらず、灯が8日間も燃え続けたという伝説から、別名「光の祭典」と呼ばれるハヌカを祝うようになった。日程はユダヤ暦のキスレブ月の25日で、西洋暦では大体11月末から12月末の間になり、今年は12月6日からとなっている。

「8日間の奇跡」にちなみ、ハヌカは8日間続く。ユダヤ教ではすべての行事は日没から始まるので、今年は12月6日の夕方に日が沈むと、メノーラに最初の火を灯す。翌日から一つずつ点灯し、最終日の夜8つめの火を灯す。ニューヨークやカリフォルニアなどユダヤ系の多い街では、毎夜点灯されていくメノーラを街中で見ることができる。

ハヌカにも「サンタ」がいる

ハヌカの夜には家族が集まり、ハヌカ・ソングを歌ったり、「ドライデル」と呼ばれるおもちゃで遊んだりして過ごす。8日間灯を絶やさなかった油壺にちなんで、油を使った料理「ラトケス(ポテトパンケーキ)」やいちごジャムなどをはさんだドーナツなどを嗜む。子どもたちには「ハヌカ・ゲルト」という金貨の形をしたチョコレートが振る舞われる。

また、クリスマスで恒例の家族や友人同士による「大プレゼント交換会」のような大げさなものではないが、ハヌカでは8日間にわたり毎晩小さなギフトを交換する。クリスマスでは赤・白・緑色が基調だが、ハヌカのカラーは …

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先進企業の最新事例を現地から松本泰輔氏がレポートします。