多くの企業が取り入れ、交流の場にもなっているSNS。コンテンツや「中の人」が名物になり、アルゴリズムやトレンドが変化する中、企業アカウントはどう進んでいけばよいのか。SNSマーケティングの有識者と、日本航空と有隣堂の担当者に議論してもらった。
DCXforce
執行役員 Chief Strategy Officer
天野 彬氏
日本広告学会理事、明治学院大学非常勤講師を務める。シンクタンク「New Strategy Institute」を主宰。元・電通メディアイノベーションラボ主任研究員。著書に『新世代のビジネスはスマホの中から生まれる』(世界文化社)、『シェアしたがる心理~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~』(宣伝会議)など。
日本航空
マーケティングコミュニケーション部
谷口朋代氏
日本航空は1951年設立。国内・国際線で計211路線を運航。旅客の他、貨物郵便や、航空関連事業を展開。Xは2013年12月に開設し、フォロワーは111万人超。Instagramは2014年6月に開設し、フォロワーは85万人超。2023年5月に開設したYouTube「JAL、サブチャンネルはじめました。」のチャンネル登録者数は45万人を超えた。
有隣堂
社長室デジタルクリエイティブチーム
渡邉 郁氏
有隣堂は1909年12月、横浜市中区で創業。神奈川県を中心に、首都圏や関西で計43店舗を展開している。書店でありながら、食料品、文具、雑貨まで幅広く扱っている。2020年6月にYouTube『有隣堂しか知らない世界』を開設し、チャンネル登録者数は53万人を超え、チャンネルと同じアカウント名で2020年11月に開設したXもある。
Q: SNS運用のきっかけや背景は?
熱量や偏愛的なものがユーザーに刺さる
渡邉:2020年2月に、現在のチャンネルの前身となるYouTubeチャンネルを開設。その後、6月に『有隣堂しか知らない世界』としてリニューアルして再スタートを切りました。きっかけは2019年末、当時の副社長の「やるぞ」という一言。世の中がめまぐるしく変化する中で自社メディアを持つ必要性があるとの考えから、当時私が所属していた新規事業を手掛ける部署のメンバーで、動画プラットフォームとして当時大きかったYouTubeを始めることになりました。出版、書店の業界は右肩下がりで、書店員が成功体験を得ることが難しい状況だったため、自分たちの強みを発信することで閉塞感を打破したいという狙いが背景にありました。
谷口:2011年4月にFacebook、2013年12月にX、2014年にInstagramを立ち上げました。開設の背景には、世間にSNSが台頭し、企業がアカウントを持つ機運の高まりがあったかと思います。時代とともにSNSの種類も増え、企業がコミュニケーションツールで発信できるという認知が拡大。ホームページ...


