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旭郵便による保険の不正販売問題で「伝言屋の広報」と揶揄された広報室の井野久太は、会社にも自分の仕事にも疑問を感じていた。暁新聞山形支局の古川達彦が書いた記事は全国版の一面で報じられ、井野たちはマスコミからの厳しい追及を受ける。しかし、経営陣たちは善後策を考える素振りさえ見せずにいた・・・。
白に覆われていた山々に目をやると山肌がちらほら見える季節になった。道端には蕗の薹(ふきのとう)が芽吹き始めている。春の爽やかな風がペダルを漕ぐ男の頬を撫でていく。「のどかでいいな・・・・・・」自転車を走らせながら優しい気持ちになると同時に、罪悪感が襲ってくる。