「マルハニチロ」を手放すまでの1年 Umiosが社内外へ広げたブランド価値

公開日:2026年10月01日

  • Umios

2026年3月、マルハニチロはUmiosへと社名を変更した。創業146年、広く知られた社名を手放す決断だったが、目的は社名変更そのものではなかった。発表から正式移行までの1年間、同社は社内外に向け、どのような発信を重ねてきたのか。

POINT

1. 社名変更ありきではなかった。企業文化を変えるための「表れ」として社名変更を選んだ

2. 発表から正式移行までの1年間で、役員が全国を回り約2000人の従業員と対話

3. バリューズは従業員から「かけら」を集め、グループ企業も含めた全社投票で5つに絞り込んだ

2026年3月1日、マルハニチロはUmiosに社名を変更した。創業から146年、広く知られた社名を手放す決断だった。ただし、社名を変えること自体が目的だったわけではない。何が先にあったのか。経営企画部ブランドコミュニケーション・広報グループ主任の野﨑あかり氏はこう話す。「企業としてこのままでいいのか、100年続くのか、この方針でいいのかという課題感が経営陣には大きくありました」。

同社の源流は、1880年創業のマルハと、のちに創業したニチロにさかのぼる。2社は2007年に経営統合し、2014年には事業会社6社が1つになった。それでも、部門ごとに商売が違えば仕事の進め方も異なる。どうしても組織の縦割り感があった。

一方で、外部環境が激変するなか、グローバルで戦うには真の統合を果たしての変革が必要だ。強い危機感を抱いた当時の社長、現在の代表取締役会長である池見賢氏が、役員会で問題提起をした。社名を変えるべきか、変えないべきか。その一点をめぐって、議論は何カ月にも及んだという。「企業文化を変えたいというのが最初で、名前を変えたいというよりは、企業文化を変えるために、その表れとして名前を変えるということでした」と、同部部長役兼ブランドコミュニケーション・広報グループ長の小林美穂氏は経営層の葛藤を振り返る。

全国を回り、2000人と対話

その後...

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