「お客様は神様」なのか――PR Serviceが挑んだ 「親切週間」とサービス業の新しいPR

公開日:2026年10月07日

  • 岩澤康一氏(Key Message International)

グローバルPR市場の注目事例を紐解き、日本の広報担当者が活用できる知見と実践手法を解説します。

「お客様はいつも正しい」。サービス業で語られてきたこの考え方が、働く人への理不尽な言動を許す理由になってはいないでしょうか。今回紹介するのは、リトアニアのPR会社PR Service(ピーアール・サービス)が手がけた「Kindness Week(カインドネス・ウィーク、親切週間)」です。顧客からのハラスメントを社会に問いかけ、日々の接客に敬意を取り戻そうとした取り組みでした。

クライアントはCircle K(サークルケー)。バルト三国でコンビニエンスストア併設型のサービスステーション(ガソリンスタンド)を展開するチェーンで、日本でかつて営業していた同名のコンビニチェーンとは運営主体が異なります。PRServiceは同社とともに、従業員の声を起点に調査、報道、SNS、店頭での体験を結び付けました。

「サービスを提供する人」を守るという発想

取り組みの土台となったのは、問題の実態を示す調査です。2025年1月、調査会社Intra Research(イントラ・リサーチ)がバルト三国で、接客業務に携わる従業員を各国600人超ずつ調査しました。顧客から心理的暴力を受けた経験があると答えた人は、リトアニアで59%、ラトビアで57%、エストニアで50%に上ります。

サービスの...

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