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BtoB 新コミュニケーション

方向性を指し示す企業広告 、独自の言葉を紡ぐには

  • 小川祐人(電通)

企業広告のメッセージは、社員を鼓舞し、さらに顧客や取引先・求職者への共鳴をも生み出す。自社ならではの一言を紡ぎ出すには、どうすればいいのだろうか。広告コピーライターにその考え方を、事例とともに解説してもらった。

「変わらないといけない。でも、どのような方向に?」クライアントからこうした経営視点での相談が増えています。DXやSDGsといった社会の変化に対し、どの方向性で次の一歩を踏み出すか。そこで働く社員をいかに鼓舞し、ステークホルダーに存在感を示していくのか。これまで広告コミュニケーションを積極的に行わなかったBtoB企業も、こうした危機感を持っているように感じます。近年は役員の方と直接お話させていただく機会も多く、経営に近い視点でコミュニケーション戦略を練ることができます。

企業のビジョンを指し示すような企業広告をつくる場合、何から何に変わりたいのか。その「A⇒B」をシンプルに規定することから始めます。どちらに向かって走り出したいのかを決める際、重要なのが「軸足」です。企業が寄って立つ歴史やDNAを整理し、その上で歴史に連なる「次の一歩目」を探します(図1)。軸足がブレると、どの会社でも言えてしまう浮ついたメッセージになりがちです。

図1 企業が寄って立つ「軸足」と目指したい「次の一歩」を探す

建てる会社→拓く会社

最近、企業広告に携わった2社の例をお話しします。1社は大林組。総合建設会社であり「火星居住」や「宇宙エレベーター」などの構想を真剣に研究。新しい領域を切り拓くパッションのある企業です。もともとインターナルコミュニケーションを目的とされていたこともあり、コンサルティングチームを中心に経営陣や社員の方とワークショップで意見交換していきました。

それを通じて浮かび上がってきたのは、ハードだけでなく、ソフトサービスにも領域拡張していきたいという姿勢。「建てる会社⇒拓く会社」という規定をご提案し、ブランドビジョン「MAKE BEYOND つくるを拓く」ができました。組織の中にいる当事者だと気づきにくいことも、外部のパートナーを入れてワークショップを開くと、企業独自のDNAを...

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BtoB 新コミュニケーション

社会における存在価値を、実際の取り組み内容とビジョンをもとに語っていく。ステークホルダーから選ばれ続けるために、こうした視点が欠かせなくなってきています。社会課題の解決に対して関心や共感が集まる流れは、一般への認知が低い製品・サービスを扱うBtoB企業にとってチャンスでもあります。複雑な技術や商品の訴求にとどまるのではなく、ステークホルダーが関心を寄せる、社会における価値を可視化していく動きをレポートします。

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