ステークホルダーと長期で関係構築するにあたり、企業自体のファンになってもらう視点も養っておきたい。BtoB企業のコーポレートブランディングに詳しい、本特集のスポンサー企業でもある揚羽のブランディングコンサルタントの板倉マサアキ氏に聞いた。
──製品そのもののブランディングが難しいこともあるBtoB企業ですが、企業ブランディングの意義はどのように捉えていけばいいでしょうか?
企業ブランディングが意識されるようになるきっかけは、中期経営計画が変わるタイミング、社長交代、周年など、企業の節目であることが多いですが、昨今ではサステナビリティ経営を推進するうえで、企業ブランディングが必要になってきた、という相談が増えています。
取引先が、環境配慮のない企業からの納品を受け入れないケースもありますし、その先にいる最終消費者(ここには従業員、求職者が含まれます)においても、環境や人権に対する意識が高まっています。採用面接時に、求職者から「御社のパーパスは?」と質問される、という声も聞きます。投資家もまた、非財務情報を重視しており、社会における企業の存在意義を明確に語れるか...