その数字、どうやって報告しますか? 成果を意思決定につなげる「仮説検証報告」

公開日:2026年8月03日

  • 日比谷尚武氏(kipples)

掲載件数、SNSの反応、指名検索、サイト流入─広報が扱えるデータは増え続けている。一方で、「それで事業にどんな意味があったのか」と問われ、答えに困る担当者も多い。実績の羅列を、意思決定に効く報告に変えるには?

掲載件数、SNSの反応、指名検索、サイト流入、問い合わせ。広報が取得できるデータは、以前より格段に増えました。しかし、数字を集めて社内に報告しても、経営や他部門から「それで、事業にどんな意味があったのか」と聞かれ、答えに窮した経験を持つ広報担当者は少なくないでしょう。

バルセロナ原則4.0(こちらの記事参照)は、測定・評価について、アウトプット、アウトカム、インパクトを組織とステークホルダーに関連づけて報告することを求めています。重要なのは、結果を並べることではなく、誰に、何のために届けるのかを設計することです。

広報報告が響かない三つの理由

広報の報告が経営や他部門に活用されない理由は、大きく三つあります。

一つ目は、活動実績の羅列で終わっていることです。「リリースを3本配信し、15件掲載された」と報告しても、その活動が何を目的に行われたのかは分かりません。

二つ目は、数字に対する解釈がないことです。記事経由のアクセスが増えた一方、問い合わせは増えなかった。この事実から何が分かり、次に何を変えるのかまで示さなければ、数字は意思決定の材料になりません。

三つ...

この先の内容は...

広報会議』 定期購読者限定です

ログインすると、定期購読しているメディアの

すべての記事が読み放題となります。

購読

1誌

あたり 約

3,000

記事が読み放題!

この記事をシェア

この記事が含まれる特集

他部門への貢献に「効果」が見える 効果測定の新視点

広報活動の可視化や効果測定は、多くの企業で取り組みが進んできました。掲載件数やSNS上の反応、ブランド調査、社内アンケートなど、活動の結果を数字で把握する手段は増えています。一方で、測定した成果を経営や他部門にどう伝え、次の判断や行動にどう生かすかについては、なお課題も少なくありません。広報部門が見ている成果と、他部門が知りたい成果は、必ずしも一致しません。メディア露出や情報への反応は、他部署のミッションや課題に照らして意味づけ直されて初めて、組織の中で活用されるものになります。必要なのは、数字を報告することにとどまらず、その意味を解釈し、相手の言葉へと翻訳する視点です。本特集では、「可視化」の先にある翻訳・共有・活用のプロセスに注目します。広報と人材開発・経営戦略、技術部門、IR・SRなど、実際に連携する部門同士の対談を通じて、測定した成果がどのように他部門への貢献となり、次の判断や行動につながっていくのかを考えます。

MEET US ON