エンゲージメントの構造を解く —人的資本経営に生かすための視点とは

公開日:2026年9月03日

  • 山口真吾、若林感(リクルートマネジメントソリューションズ)

人的資本経営の中核指標である「エンゲージメント」を「仕事・職場・会社」の3軸で捉え直し、女性活躍・若手定着・ミドル層活性化という具体的な組織課題と紐づけながら、測定から施策・経営判断までの実践的な活用法を解説します。

本連載の第1回では、エンゲージメントを「仕事」「職場」「会社」の3つの視点で捉える考え方を紹介し、第2回から第4回ではそれぞれ、女性活躍、若手定着、ミドル層のキャリアという具体的な組織課題との関係を見てきました。

最終回となる今回は、エンゲージメントサーベイをどのように活用し、施策や経営判断へと結び付けていくかを考えます。サーベイは「測ること」が目的ではありません。重要なのは、データをどのように読み解き、組織の対話や行動につなげるかという視点です。

サーベイ結果は答えではない

近年、多くの企業でエンゲージメントサーベイが導入されています。しかし、測定しただけで組織が変わるわけではありません。サーベイは組織の状態を可視化するための手段であり、「何を改善すべきか」という答えをそのまま示してくれるものではありません。

例えば、スコアが低かったとしても、その背景には仕事のやりがいの課題なのか、職場の人間関係なのか、会社への共感なのかなど、さまざまな要因が考えられます。

仮に「会社へのエンゲージメント」が低いという結果が出たとしても、その背景は企業によって異なります。同じ数字でも原因はひとつではありません。そのため、サーベ...

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