グローバルPR市場の注目事例を紐解き、日本の広報担当者が活用できる知見と実践手法を解説します。
広報・PRの成果を測るとき、私たちは何を重視しているでしょうか。記事掲載数、メディア露出、SNSのリーチ数など、情報がどれだけ広がったかを示す数字は、今も重要な評価指標です。しかし、情報が広く届いたことと、社会に影響を与えたことは、必ずしも同じではありません。
今回紹介するのは、西アフリカのナイジェリアで実施された、第31回ナイジェリア経済サミット(NES31)の広報キャンペーンです。ナイジェリアのPR会社Boucles Africaが、民間主導の政策提言組織Nigerian Economic Summit Group(NESG)と展開したこの取り組みは、「規模から戦略へ、認知から影響力へ」という転換を掲げました。
単にイベントを大きく報道してもらうのではなく、そこで議論された経済政策を、政府や企業の意思決定につながる社会的な議論へ発展させる。そのために広報戦略そのものを見直した点が、この事例の特徴です。
情報接触の先にあった課題
NESGは30年以上にわたり、ナイジェリアの経済政策や制度改革について提言してきた民間主導のシンクタンクです。政府、企業経営者、開発機関などが集まる経済サミッ...

