重いテーマだからこそ軽やかに 浪江町がTikTokで挑む復興と関係人口の拡大

公開日:2026年7月01日

  • 福島県 浪江町

東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故から10年が経った2021年、福島県浪江町はTikTokを開設。「震災復興」「風評被害の払拭」といった重要テーマながらも、投稿はあえて堅苦しさを排し、軽やかな運用が心掛けられている。若年層にも目を向けたブランディングの真意とは?

福島県 浪江町&うけどん
@namie.ukedon.fukushima(TikTok)

運用SNS:X、Instagram、TikTok
運用部署:観光移住課
主要SNSの開設年/フォロワー数:2019年6月/6552人(X)、2020年/3938人(Instagram)、2021年/5632人(TikTok)
※2026年6月16日時点

    Point

    重大なテーマだからこそ「役所っぽさ」を排除。地域の要素に流行の表現を掛け合わせるなど、無関心層にも届く親しみやすく軽やかなトーンで発信

福島県浪江町がTikTokを本格導入したのは2021年。震災から10年の節目に自らの情報発信を見直そうとしていたタイミングだったと、観光移住課の及川里美氏は振り返る。

震災から10年の新たなあゆみ

同町では震災と原発事故による全町避難後、各家庭にタブレットを配布したり、SNSを活用するなど、リアルタイムで町の情報を届けていた。しかし実態を調べると、...

この先の内容は...

広報会議』 定期購読者限定です

ログインすると、定期購読しているメディアの

すべての記事が読み放題となります。

購読

1誌

あたり 約

3,000

記事が読み放題!

この記事をシェア

この記事が含まれる特集

アルゴリズム支配時代のソーシャルメディア戦略

SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、その名の通り、もともと「人とのつながり」、つまり「フォローしてもらうこと」を前提に設計されてきました。しかし今、その前提が崩れています。プラットフォームの主役は、ユーザーが選んだフォロー関係ではなく、アルゴリズムが導き出す「おすすめ」です。フォロワーがほとんどいないアカウントの投稿が大きな広がりを見せることもある一方、数十万のフォロワーを抱えていても、思うように情報が届かないこともあります。この変化は、企業広報の現場に新たな難しさをもたらしています。投稿しても届かない。フォロワー数という指標だけでは、活動の成果を測れない。何を目指し、何を指標に運用すべきか、輪郭をつかみにくくなっている――そんな声も少なくありません。ショート動画や生成AIの普及によって情報の流通速度がさらに増す中、企業がコントロールできない情報拡散への備えも、これまで以上に問われています。情報流通そのものの構造が変わったいま、本特集ではSNSをより広く「ソーシャルメディア」として捉え直し、企業がそれを広報戦略のどこに位置付け、企業への理解や信頼をどう築いていくのかを、有識者の知見や各社の実践を通じて、考察します。

MEET US ON