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2018年版 危機管理広報&炎上対策

「分断」の時代に知っておきたい ネット施策と対応の注意点

  • 鶴野充茂(社会情報大学院大学 客員教授/ビーンスター 代表取締役)

広報なら注視しておきたいネット炎上のトレンド。本稿では、ウェブリスクに詳しい筆者が事例を分析し抽出した「3つのキーワード」から2017年を振り返る。

2017年を振り返るうえで欠かすことができないのが、2016年の米大統領選とドナルド・トランプ大統領の就任が世界的に与えたインパクトである。大統領本人の型破りなTwitter活用に対応を迫られる日本企業も少なからず見られたほか、フェイクニュースなど自分たち自身のリテラシーや情報への向き合い方を問われた1年でもあった。ここでは、ネット上の炎上事件や議論などを3つのキーワードにまとめ、現在のトレンドとして解説していきたい。

    2017年 ネット炎上を読み解く 三大キーワード

    (1)世論の分断
    ネット上で意見がぶつかり合うケースが日常的に起きている

  • 牛乳石鹸 父の日をテーマにした動画
    作中に登場する父親の行動に賛否両論が巻き起こった
  • ムーニー 子育てママの動画
    赤ん坊と向き合うママの描写が感動的という声とともに「ワンオペ育児」を肯定的に扱っていると批判も生んだ

  • (2)セーフラインの変化
    かつては許容されていた表現が認められなくなっている

  • フジテレビ 「保毛尾田保毛男」
    番組内でかつてのキャラクターを登場させLGBTへの配慮に欠けていたと謝罪
  • サントリー 「頂」絶頂うまい出張動画
    演出が卑猥などと批判が殺到し公式HPから削除
  • ダヴ Tシャツを脱ぐと異なる人種に変身する動画
    表現が人種差別に当たるとの批判が寄せられ謝罪した

  • (3)リアクション至上主義
    SNSで「ウケる」ことに世の中の意識が向かっている

  • 「インスタ映え」コンテンツ
    SNS投稿できることがアピールになる一方でインスタグラマーのマナーの悪さへの批判も噴出した
  • JR松戸駅に設置された警備会社の看板広告
    「もし突然ゾンビが現れても、安全です。」という過激なコピーが批判を生み即日撤去された
  • クラウドソーシングへの発注
    特定政党に好意的な記事制作を大量発注され問題に

(1)世論の分断

生活に密着したテーマに注意

世界的に社会の分断が進んでいる。米大統領選では、支持者たちは単に支持する勢力を応援するだけに留まらず、相手側を敵視しヘイトのような形で攻撃する傾向が目立っていた。そして、お互いが共通点を見出したり合意形成に向かうのではなく、意見をより先鋭化し極端な方向に進もうとしているかのような現象が多く見られるようになった ...

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2018年版 危機管理広報&炎上対策

東芝、タカタ、そして日産自動車や神戸製鋼の問題に至るまで、日本ブランドのものづくりの信頼が揺らぎ、企業風土やコンプライアンスが問われる事態が続いています。さらに社会全体が「働き方改革」「働きやすい会社」を追い求めるなか、企業のブランドを形成する広報の役割はどうなるのか。危機管理広報のノウハウを交えながら、考えていきます。