節約一辺倒ではなくなった生活者の買い物 納得感と複合的価値で“賢い選択肢”を演出できるか

公開日:2026年2月02日

  • 篠田光海氏(東芝デジタル)

物価高が常態化する中、生活者の購買行動は進化している。東芝デジタルソリューションズでは、電子レシートサービス「スマートレシート」から、データ活用の視点から、生活者による買い方の変化を継続的に分析してきた。日常的な食品カテゴリーに表れた変化から、2026年に向けたショッパーインサイトと、売り場が備えるべき役割を読み解く。
スマートレシートは東芝テックの登録商標です。



値上げが続き、家計の引き締めが避けられない状況にあっても、生活者は単なる節約だけを目的に買い物をしているわけではありません。そこには複数の欲求を同時に満たそうとする姿があります。

冷凍食材は生活価値向上につながる“賢い選択肢”へ

特に顕著だった変化のひとつが、食材購入における冷凍食品の存在感の高まりです。とりわけ大容量商品の購買が伸びており、相次ぐ値上げによる家計負担を抑えたいという生活者の意識があると考えられます。

また、冷凍技術の進化により、栄養価を保持したまま保存できる商品が増え、「生鮮食品よりも栄養価が高い」と評価されるケースも見られます。さらに、洗う・切るといった下処理が不要で、ゴミも出にくい点...

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この記事が含まれる特集

ショッパーインサイト大予測 2026

購買の場におけるデジタル化が加速し、データとして蓄積できるようになったことにより、「誰が、いつ、どこで、何を、なぜ買ったのか」を具体的な時間軸で振り返ることが可能になりつつあります。アプリやEC、リテールメディアなどのデジタル接点を通じて、これまでは見えなかった購買の周りで起きている行動が可視化され、買われるまでのプロセスの実態を捉えられるようになってきたためです。 とはいえ、すべてがわかるようになったわけではありません。データはあくまで行動の結果であり、ショッパーの気持ちそのものを完全に捉えるものではないからです。カテゴリーや業態によって、見える範囲に差があることも事実でしょう。 それでも、立場や視点の異なる知見を重ねていけば、いくつかの共通点が浮かび上がってくるはずです。導き出された共通点は、ひとつの仮説になり、これまで勘や経験、感覚に頼ってきた売り場づくりや販促施策の判断を確かなものに近づけてくれるのではないでしょうか。 そこで本特集では、広告会社や調査会社に直近1年で見え始めた「買われ方の変化」を聞きました。その変化をもとに、2026年のショッパー(買い物客)のインサイトを予測し、売り場で準備することをまとめています。さらにメーカーの視点からも、変化をどのように捉え、何を見て販促のアプローチを判断しているかを探りました。過去をどう読み解くかが、次の一手を左右する。2026年の買い物客は、売り場でどんな行動をとるのでしょうか。

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