ごはん文化を世界へ、マイボトル文化を日常へ 象印マホービンが描くアフター万博戦略

公開日:2025年12月02日

  • 岩本雄平氏(象印マホービン)

俳優・阿部寛氏を起用した広告を大阪メトロ夢洲駅に掲出し、注目を集めた象印マホービン。一方、会場内では「ONIGIRI WOW!」と「マイボトル洗浄機」を通じて、食と暮らしの未来を体験できるブースを展開した。累計来場者数は14万6000組以上、総洗浄回数は15万回以上と話題を集めた同社の取り組みについて、象印マホービンの新事業開発室 室長 岩本雄平氏に話を聞いた。

大阪に本社を置く象印マホービンは、魔法瓶メーカーとして創業し、現在では炊飯ジャーをはじめとする調理家電製品や生活家電製品など、幅広い製品を手がけている。同社も大阪・関西万博への出展を決めた企業のひとつだ。出展の中心を担ったのは、新事業開発室の室長・岩本雄平氏だ。岩本氏は出展の背景について次のように語る。「おにぎりを通して“ごはんの美味しさ”を直感的に体験してもらい、世界中の人々に“ごはん好き”になってもらうことを目指しました。その一環として日本の炊飯技術の価値を世界の方々に伝え、結果的に炊飯ジャーそのものの魅力にも関心を持ってもらうことで、炊飯ジャーの輸出拡大につなげたいという戦略的な狙いがありました」(岩本氏)。

この構想のもと、同社は万博会場に「ONIGIRI WOW!」を出店。同社最上位モデルの炊飯ジャー「炎舞炊き」で炊き上げたごはんでつくるおにぎりを販売した。提供されたおにぎりのラインアップは、単なる“定番”にとどまらない。梅や鮭といった王道...

この先の内容は...

販促会議』 定期購読者限定です

ログインすると、定期購読しているメディアの

すべての記事が読み放題となります。

購読

1誌

あたり 約

3,000

記事が読み放題!

この記事をシェア

この記事が含まれる特集

熱狂が生んだEXPO消費 アフター万博

2025年の大阪・関西万博は2900万人以上を動員し、前評判を覆す熱狂のうちに閉幕しました。企業による巧みな店舗や商品の展開、そのプロモーション、そしてユニークなパビリオン体験など、数々の施策は生活者の消費や購買行動をどのように動かしたのでしょうか。大阪・関西万博を起点に、ブランディングと販促の成果を総括し、“万博ロス”と呼ばれる今だからこそ、次なる「売り方」を考えるヒントを探ります。

MEET US ON