応援消費とは「好きな商品の一部」になれる体験 地道なコミュニケーションでエゴにならない発信を

公開日:2025年10月01日

  • 中山亮太郎氏(マクアケ)

「Makuake」は、2013年から「生まれるべきものが生まれ広がるべきものが広がり残るべきものが残る世界の実現」というビジョンのもと、展開されてきたプラットフォーム。クラウドファンディングではなく、応援購入サービスを名乗っている点が特徴だ。同サービスを通じて生み出される応援消費とその影響力について、マクアケ代表取締役社長中山亮太郎氏に話を聞いた。

応援購入サービス「Makuake」は、2013年にサイバーエージェント内の新規事業としてスタートしたもの。運営会社であるサイバーエージェント・クラウドファンディングが2017年にサービス名と社名を統一し、現在の「マクアケ」という名前になった。

「Makuake」はなぜ応援購入サービスなのか

スタート当初はクラウドファンディングを名乗っていたが、上場した2019年から「応援購入サービス」と銘打つようになった。その理由について、マクアケ代表取締役社長中山亮太郎氏は「クラウドファンディングという言葉だけだと、サービスの本質的な価値が伝わらないと感じていた」と話す。

「サービス開始当時は、クラウドファンディングという言葉自体が日本に浸透しておらず、定義も定まっていませんでした。善意の寄付を集めるもの、新商品開発の資金調達をするための...

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「モノ消費」や「コト消費」、そして「イミ消費」の登場に見られるように、消費のあり方は時代とともに多様化し、常にかたちを変えてきました。そんな中で、いま生活者の購買行動を突き動かしているのは、「誰かを応援したい」「共感したから買いたい」といった感情のスイッチです。企業やブランド、地域、クリエイターなどへの“応援消費”が、世代を問わず広がりを見せています。いわゆる“推し活”もそのひとつと言えるでしょう。この新しい消費の原動力となっているのが、共感の熱量です。SNSでの発信、クラウドファンディング、サブスク支援、グッズ購入、リアルイベントへの参加──。その行動の背景には、誰かの“想い”に心を動かされ、自らの意思で選び取る消費の姿があるのではないでしょうか。本特集では、「応援」を軸にした最新の購買行動の潮流をひも解きながら、企業やブランドが生活者の“共感”をいかに設計し、販促・プロモーションへとつなげていくべきかを探ります。

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