コロナも明け、イベントやポップアップストアなどのリアルな場で生活者に直接ブランド体験を提供する企業が増え続けている。生活者とのリアル接点の価値が高まっている中で、ポップアップイベントが果たす役割は変化するのか。“認知だけで終わらせない”体験を基軸にしたイベントの在り方について、アサヒビール「出張マルエフ横丁」を手掛けた電通 クリエイティブディレクター 郡司音氏に聞いた。
今や、毎週のように行われているポップアップイベント。リアルな消費者との接点として、企業から再評価されている。
マスメディアとSNSが変化 イベントに求められる価値とは
アサヒビール「出張マルエフ横丁」を手掛けた電通クリエイティブディレクター郡司音氏は、ポップアップイベントが乱立している今の状況について「テレビに代わる新しいマス媒体として、イベントが求められているのではないか」と話す。
「私自身、テレビCMなどのマス広告をメインの領域としてきました。そのため、イベントばかりを多くやってきたというわけではないのですが、従来のマスコミュニケーションでは届かない価値を“補完”する手段として、イベントを企画することが増えています。具体的には、テレビ離れが懸案されている若年層への訴求、ブランドパーパスを体現する場づくりなどを目的にイベ...

