CAPCOM STORE TOKYOの鍵は“クールさ” デジタルにはない偶然性と安心感でIPの拠点をつくる

公開日:2026年6月30日

  • 青木純也氏(カプコン)

カプコンは2019年、アンテナショップ「CAPCOM STORE TOKYO」をオープン。同社のゲームタイトルに関連したグッズを販売し、多くのファンが集まる店舗だが、その特徴は『モンスターハンター』や『逆転裁判』など複数のゲームタイトルを扱っている点にある。複数IPを扱いながらまとまりのある空間を演出するため、どのようなことを意識しているのだろうか。

カプコンは2019年11月、アンテナショップ「CAPCOM STORETOKYO」をオープンした。場所は、IPコンテンツを有する企業の店舗が多く並ぶ、渋谷PARCOの6階。入り口横には、『ストリートファイター』シリーズのキャラクター「リュウ」の等身大フィギュアが設置されている。

©CAPCOM
店舗外観。店舗名である「CAPCOM STORE TOKYO」、『ストリートファイター』シリーズ「リュウ」の等身大フィギュアや『モンスターハンター』シリーズに登場する「リオレウス」のフォトスポット、シリーズ最新作『バイオハザードレクイエム』の壁面装飾が目を引く。CAPCOM STORE公式Xをフォローし、フォトスポットの写真をSNS投稿した人には、オリジナルコースターをプレゼントするキャンペーンも実施している(2026年5月末現在)。

©CAPCOM
店舗上部にあるサイネージでは、最新タイトルの告知やゲームのプレイ画面などを放映。商品や内装といった部分だけでなく、サイネージで流れる映像や音でもIPの世界観を表現し、来店者の没入感を高める狙いがあ...

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ECの普及やデジタルシフトが進む中、リアル店舗の役割は「単にモノを買う場所」から「その空間でしか味わえない、特別な体験を受け取る場所」へと変化しています。その代表的な例が、アニメ、ゲーム、マンガ、映画などの強固なファンベースを持つ、IP/コンテンツホルダーの店舗です。それらの店舗は、単にキャラクターグッズを並べているわけではないはずです。五感を刺激する空間演出、作品の世界観とズレがない内装デザイン、ファン心理をくすぐる商品展開、自然とSNSシェアを促す仕掛け、そして「何度も訪れたくなる」“拠点”の構築まで、ファンを魅了し続けるための「細部への圧倒的なこだわり」が存在するのではないでしょうか。本特集では、独自の世界観をリアルな店舗空間へと翻訳し、ファンに愛される店舗づくりの裏側にある「創意工夫」と「想い」を紐解きます。空間デザイン、動線設計、限定性の演出、ファンとのつながりを深める仕掛けなど、単なる物販ビジネスの枠を超えた「ファンなら何度でも必ず訪れたくなる店舗」のつくり方のヒントを探ります。

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