それぞれの人生に、それぞれの『DRAGON BALL』 世界初、“みんなの『DRAGON BALL』”に会える店

公開日:2026年6月30日

  • 水沢優花氏(東映アニメーション)

40年以上にわたり世界中の人々から親しまれている『DRAGON BALL』には、世代や国を超えて、一人ひとりの記憶の中に異なる思い出がある。世界初の常設ストアが向き合ったのは、そのようなファンの記憶を受け止めながら、作品の“今”に触れられる体験をつくることだった。では、その店舗空間はどのような工夫とこだわりによって設計されたのか。東映アニメーションの水沢優花氏が話したのは、ファンが自分の中にある『DRAGON BALL』と出会い、何度も訪れたくなる店づくりの考え方だ。

東京駅一番街1階にオープンした世界初の『DRAGON BALL』のストア「DRAGON BALL STORE TOKYO」。入口に設置された孫悟空と龍の大きな立像。

2025年11月、東京駅一番街1階に「DRAGON BALL STORE TOKYO」がオープンした。企画運営を担うのは東映アニメーション。常設の「DRAGON BALL STORE」は、世界初となる。

『DRAGON BALL』は、1984年に『週刊少年ジャンプ』で連載が始まって以来、40年以上にわたり世界中で支持されている作品だ。コミックスの全世界累計発行部数は2億6000万部を超え、テレビアニメ、映画、ゲーム、グッズなど、さまざまな形でファンとの接点を広げてきた。

では、常設ストアは『DRAGON BALL』とファンの関係において、どのような役割を担うのか。東映アニメーションの水沢優花氏は、その価値を「作品とファンの関係を日常の中でつなぎ続けられる点」にあると話す。

「イベントや期間限定の展開では、その時々の盛り上がりがたしかに存在します。...

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世界観を店舗空間に翻訳する IPと店舗デザイン

ECの普及やデジタルシフトが進む中、リアル店舗の役割は「単にモノを買う場所」から「その空間でしか味わえない、特別な体験を受け取る場所」へと変化しています。その代表的な例が、アニメ、ゲーム、マンガ、映画などの強固なファンベースを持つ、IP/コンテンツホルダーの店舗です。それらの店舗は、単にキャラクターグッズを並べているわけではないはずです。五感を刺激する空間演出、作品の世界観とズレがない内装デザイン、ファン心理をくすぐる商品展開、自然とSNSシェアを促す仕掛け、そして「何度も訪れたくなる」“拠点”の構築まで、ファンを魅了し続けるための「細部への圧倒的なこだわり」が存在するのではないでしょうか。本特集では、独自の世界観をリアルな店舗空間へと翻訳し、ファンに愛される店舗づくりの裏側にある「創意工夫」と「想い」を紐解きます。空間デザイン、動線設計、限定性の演出、ファンとのつながりを深める仕掛けなど、単なる物販ビジネスの枠を超えた「ファンなら何度でも必ず訪れたくなる店舗」のつくり方のヒントを探ります。

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