玩具はもう子どもだけのものではない! 市場を押し上げる「キダルト消費」の現在地

公開日:2026年10月03日

  • 戸所正信氏(日本玩具協会)

少子化が進むなかでも、国内玩具市場は2025年度に1兆1664億円と過去最高を更新した。その成長を支える存在として注目されるのが「キダルト」層だ。日本玩具協会が主催する「TOKYOおもちゃショー2026」でも、懐かしいIPの再解釈やクローズドパッケージ、コレクション性の高い商品など、大人の購買を意識した提案が目立った。こうした購買層の広がりは、商品開発や売り方にも変化をもたらしている。ここでは、各種データと日本玩具協会への取材をもとに、玩具市場の現在地と、キダルト層が市場にもたらしている変化を読み解く。

185社・約3.5万点が集結 玩具の祭典が今年も開催

国内最大規模の玩具見本市「TOKYOおもちゃショー2026」が、8月27日から30日までの4日間、東京ビッグサイトで開催された。今年で63回目を迎え、185社(国内110社・海外75社)が出展。「日本おもちゃ大賞2026」の受賞商品を含む、最新のおもちゃ約3万5000点が一堂に集まった。

玩具市場は2023年度に初めて1兆円を突破し、2025年度には前年比106.3%となる1兆1664億円まで拡大した。5年連続で過去最高を更新している。こうした市場の成長を背景に、今年のおもちゃショーでも、子ども向けにとどまらない幅広い商品提案が見られた。

とりわけ、カードゲーム・トレーディングカード、ぬいぐるみ、ホビーなど、キダルト需要を取り込んだカテゴリーの存在感が高まっている。会場は、玩具市場の現在の広がりと変化を映し出していた。

DATA
正式名称 TOKYOおもちゃショー2026(第63回)
主催 日本玩具協会
会期 2026年8月27日(木)~30日(日)
場所 東京ビッグサイト
出展 185社(国内110社・海外75社)、最新おもちゃ約3万5000点

日本玩具協会の会長と振り返る2026年の「TOKYOおもちゃショー」

「TOKYOおもちゃショー2026」の会場では...

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キダルト消費 1兆円超えの玩具市場を牽引する“大人たち”の購買実態

少子化が進む一方で、国内の玩具市場は拡大を続けています。その背景のひとつとして存在感を高めているのが、自分のために玩具やホビー商品を購入する大人、いわゆる「キダルト」です。かつて子どものものと捉えられてきた玩具は、いまや大人にとっても、つくる、集める、競う、獲る、飾る、つながるといった多様な楽しみを伴う消費対象になっています。さらに、大人が主要な顧客となることで、商品企画や売り場、価格、販促、コミュニティのつくり方など、玩具ビジネスのあり方にも変化が生まれています。本特集では、玩具市場の現在地を捉えながら、キダルト消費を象徴するさまざまな商品や売り場、サービスを取材。二次流通や投資、リバイバルといった周辺の動きも含め「大人が玩具を買う」という現象の先にある、消費とビジネスの構造変化を探ります。

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