ガシャポン人気シリーズ「まちぼうけ」の担当者が語る キダルトを惹きつける「飾った後の体験設計」

公開日:2026年10月01日

  • バンダイ

盛り上がりを見せるカプセルトイ市場で、ひときわ存在感を放っている商品シリーズがある。バンダイのガシャポンが企画・販売する「まちぼうけ」シリーズだ。“ずっとあなたを待っている…”というコンセプトのもと、動物や食べ物、人気のキャラクターなど、さまざまなモチーフを独自の表情と座り方で「待っている」という世界観で展開してきた。身近なものが「待つ姿」になることで生まれる、少し切なくも愛着を感じる表現が、多くのファンを惹きつけている。なぜ人々はその「待っている姿」に惹かれ、思わず回したくなるのか。その企画背景と商品設計の工夫を取材した。

大人が玩具を楽しむ「キダルト消費」の広がりによって、カプセルトイに求められる価値も変化してきている。ただキャラクターやモチーフを立体化するだけではなく、購入者自身が感情を重ねられる“余白”や、集める・飾るといった購入後の楽しみ方まで含めた商品設計が求められているのだ。

その背景にあるのは、玩具を「遊ぶもの」としてだけではなく、「自分の好きなものとして所有し、楽しむもの」として捉える大人の消費行動の広がりだ。購入者自身が商品に意味を見いだし、愛着を持って楽しみ続けられる価値づくりが重要になっている。

その象徴的な事例のひとつが、バンダイのガシャポン「まちぼうけ」シリーズだ。同シリーズは2019年9月に発売。「ずっとあなたを待っている…」をコンセプトに、動物をはじめ、食べ物や擬人化したアイテムまで、さまざまなものが「まちぼうけ」している姿を表現している。

特に、身近なモチーフが“待つ姿”になることで生まれる、少し切なくも愛着を感じる表現が、シリーズ独自の魅力になっている。

「まちぼうけ」シリーズの一部

動物や食べ物だけでなく、ガシャポン自販機やカプセル、パンなど、身近なモチーフが静かに待つ姿を...

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キダルト消費 1兆円超えの玩具市場を牽引する“大人たち”の購買実態

少子化が進む一方で、国内の玩具市場は拡大を続けています。その背景のひとつとして存在感を高めているのが、自分のために玩具やホビー商品を購入する大人、いわゆる「キダルト」です。かつて子どものものと捉えられてきた玩具は、いまや大人にとっても、つくる、集める、競う、獲る、飾る、つながるといった多様な楽しみを伴う消費対象になっています。さらに、大人が主要な顧客となることで、商品企画や売り場、価格、販促、コミュニティのつくり方など、玩具ビジネスのあり方にも変化が生まれています。本特集では、玩具市場の現在地を捉えながら、キダルト消費を象徴するさまざまな商品や売り場、サービスを取材。二次流通や投資、リバイバルといった周辺の動きも含め「大人が玩具を買う」という現象の先にある、消費とビジネスの構造変化を探ります。

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